最近になって、Windowsマシンの主要メーカーは、揃ってデスクトップPCのデザイン改良を行った。だが、米国時間8月7日に発表された新デザインの「iMac」を見ると、Appleはライバル各社をさらに突き放したと言えるだろう。スリムでスマートになったiMac、なかでも新しいキーボードは、Dell、Gateway、Hewlett-Packard(HP)、ソニーから2007年に登場したどのPCと比べても、実にすっきりした外観を誇っている。
だが、見た目はもちろんだが、価格も重要だ。Appleは今回の新型iMacで、競合他社を価格面でしのぐというこれまでの定評を、悪い意味で覆してしまったようだ。使用されているコンポーネントごとに比較すると、特にDellやGatewayが提供している構成は、Appleの新ラインアップに価格面で勝っているはずだ。ただし、そうした従来型のWindowsマシンは、見た目の美しさでiMacに数歩遅れをとっており、さらに、iMacに付属する強力なソフトウェアスイート「iLife '08」が付いてこない。iLife '08の機能を考えれば、Windowsマシンの価格優位性は無に帰してしまう。
また、さまざまな仮想化アプリケーションやAppleによる「Boot Camp」の登場で、Macを選ぶとAppleのエコシステムに閉じこめられるという主張も通らなくなった。新しいiMacもオールインワン設計で、ハードウェアの拡張性が乏しいという問題を解決できていないが、これが主流のコンピュータ購入層の多くに影響することはまずないだろうと、われわれは考える。むしろ気になるのは、2007年秋に登場が予定されている同社の新OS、Mac OS X「Leopard」へのアップグレードがどうなるかということだ。新OSへのアップグレード時に、新しいMac所有者やすでにMacを持っている人は新たにOS購入費用が必要になるのか、Appleは明らかにしていない。この点が、今の段階で新しくMacを購入することに二の足を踏ませる要因になるだろう。あと数カ月待てば、数カ月待てばOSのアップグレードにかかる129ドルを節約できる可能性があるとわかっているからだ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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