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モバイル先駆者が明かす海外進出のキーポイント - (page 2)

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 5年前から中国でのビジネス展開を開始したフラクタリスト。田中氏は、「もともとは、日本で成功したコンテンツを中国で販売をしようとしていた」という。ところが、著作権や文化の違いで難しかった。そこで、「日本から輸出できるモバイルの先端事例がほかにないかと議論するなかで、マーケティングに行き着いた」と、チャイナモバイルと提携してメディアレップを行うことになったきっかけについて語った。

 また、広告代理店の事情については、「中国の広告代理店は発展途上で、競争が激しい。トップでもシェアは3%ほど。さらに、スポンサーはナショナルクライアント--飲料、金融、家電・AV、自動車関連の会社が中心で、日本と事情が違う」と語る。

 コンテンツプロバイダーの広告出稿が認められていない点をはじめとして日本の広告市場よりも立ち上げが困難である実態を語った。その一方で、北京オリンピックを控えて世界中から注目されていることもあり、早期に広告出稿している企業も多い」と付け加えた。

 中国へ進出する第一課題について、田中氏は「許認可ライセンスが必要な点」と説明する。たとえば、中国全土でインターネットビジネスをする場合、最低でも約1億5000万円程度の資本金が必要になる。加えて、全国展開をする際のキャリア対応も行わなければならない。国土が広い中国では、地域ごとにキャリアのルールが異なっている場合もあり、そのルールに従って対応をしなければならないなど、数多くの課題を挙げた。

 パネルディスカッションの最後には、海外展開に対するポイントや提言などが3社それぞれの視点から語られた。

 中国という特殊な環境への進出を果たした、フラクタリストの場合、法的観点からも中国企業とのジョイントベンチャーである必要があったこと説明。また、広告販売でのパートナーも必要だったため、「創業時から日本と中国で一緒にやっていこうとしてきた。経営メンバーについては、日本での経験を持つ中国人や台湾人、そして日本からの人材を混成し、ビジョンを共有するようにしてきた」(田中氏)とした一方で、「現場は現地の人なので、経営と執行の溝ができそうなときもあった」という。

 タイトーの笠原氏は「段階を踏んでリスクを下げることが必要」と語る。そしてまた、最も重要なこととして「誰と組むか。ビジョンを組んで、着地点をあらかじめ持つこと。最初の契約がすごく大切」とした。サイバードの岩井氏も、「現地のトップといかにいいコミュニケーションを取れるかがポイント。時間をかけて、人も張り付いて共通ビジョンをつくっていかなければならない」と語ったうえで「うまくいかないとダメージが大きいので慎重に」と安易な計画について注意を促した。

 しかしその一方で、モバイルコンテンツは「日本が世界に誇る先端分野なので、それを海外に持って行くのはチャンス」(田中氏)、「(コンテンツの)経験値は高い。海外に持って行かないのは、大きなチャンスロス」(岩井氏)と語り、発展途上にある海外市場について期待を寄せた。

サイバード・ホールディングス取締役の岩井陽介氏、タイトー執行役員ON!AIR事業本部長の笠間信一郎氏、フラクタリスト代表取締役社長の田中祐介氏 左からサイバード・ホールディングス取締役の岩井陽介氏、タイトー執行役員ON!AIR事業本部長の笠間信一郎氏、フラクタリスト代表取締役社長の田中祐介氏

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