170度の広い視野角を持つディスプレイは、正面だけでなく、斜めからも見やすい。3〜4人程度の少人数の会議なら、スムーズに進められるだろう。一方で、数人で共有できるほどの視野角を持つディスプレイは、言い換えると横からも見えてしまうということだ。カフェや電車などモバイルでの使用には、プライバシーフィルターを装着するなどの対策をしたほうがよさそうだ。しかし、持ち運ぶ機会の多いノートPCでフィルターの取り外しなどは煩わしいもの。できれば、横から見えにくくできる視野切替機能が搭載されているとより便利だと感じた。
「タブレット・モード」(180横回転させて閉じた状態)から「ノートブック・モード」(通常どおり、PCを開いた状態)に切り替えると、表示画面の向きは自動的に縦に切り替わる。非常に便利な機能であるが、ワガママを言うなら、最後に使った画面の向きに切り替えるオプション設定も選択できるとより便利だと感じた。
なぜなら、「タブレット・モード」で作業をしていると、長文の入力を行うなど一時的にキーボードを使いたくなることもある(単文なら、ソフトウェアキーボードや手書き認識などでも可能)からだ。「ノートブック・モード」に切り替えて入力作業を終了した後、再度「タブレット・モード」にすると、表示画面の向きは基本設定に戻ってしまい、また表示画面の向きを修正することになるため、少々面倒に感じるシーンもあった。
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指紋認証機能は、現在発売されているThinkPad X41と搭載位置が異なり、液晶側に付いている。これは、どの状態からも指紋認証が行えるように配慮されたものだ。「双方向スキャン」により、折りたたんでタブレット機能だけを使っているときでも、通常のノートPCとして使っているときでも、操作の向きを気にせず、左右のどちらからでも認証が行える。Windowsのログインを指をリーダーにスライドさせるだけで済ますことができるこの指紋認証は、使い慣れると手放せなくなるもの。このちょっとした配慮がThinkPadファンの心をくすぐるのかもしれない。
打ち合わせや会議には、いつものノートPCと念のためペンとメモ用紙を持ち込む、という人は少なくないだろう。かくいう私も同様だ。タッチタイピングには慣れていても、数字などはメモで書き取ったほうが早いとか、図で説明したほうがいいことがあるなど、理由はいくつかあるが、手書き機能を備えたこのタブレットPCなら、この煩わしさから解放してくれるかもしれない。
この「ThinkPad X41 Tablet」のよさは、安定性や堅牢性に定評のあるThinkPadとしての持ち味をそのままに、タブレット機能が付加されたことで、より活用シーンを広げられるツールであることだ。
さまざまなソフトを駆使して、資料づくりやプレゼンなどに使いこなすのもよし。もちろん、便利なプレゼン/打ち合わせツールとして、プロジェクターに映しながら使ったり、会議室で囲んで使ったりするのもひとつの使いこなし方である。キーボード以外の入力ツールがあるということは、思った以上に便利なことだと実感させてくれる。ビジネスでもより自分らしさを出していきたいという要求に大いに応えてくれるPCなのである。
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