トヨタ自動車は25日、自動車メーカーとして世界で初めて家庭のコンセントから充電して走行できるプラグインハイブリッド車を試作し、今秋から日米欧で公道試験を行うと発表した。3〜4時間の充電で13キロの距離をモーターだけで走行できる。航続距離と電池容量の最適値を検証し、実用化を検討していく。
ハイブリッド車「プリウス」をベースに8台試作。プリウスに使っているニッケル水素電池を2個積み、家庭用コンセントで200Vの場合は1〜1・5時間、100Vなら3〜4時間充電すると、通常のプリウスでは2キロしかモーターでの走行ができないところを6倍超の13キロを走行できる。モーターでの最高時速を100キロと通常のプリウスの2倍に設定するなど制御プログラムを大幅に変更し、航続可能距離を伸ばした。
電気による走行が伸びることで、ガソリン消費を節約。1日平均25キロメートルを走行する場合、燃料費を約8%、深夜電力を活用すれば約41%を削減し、二酸化炭素排出量もプリウスに比べて10〜40%程度削減できる。
実用化の課題は電池容量。今回はニッケル水素だが、より小型化できるリチウムイオン電池の研究を進めており、「最終的には、現行プリウスと同じサイズの電池で必要な航続距離を確保できた場合に実用化できる」(瀧本正民副社長)としている。
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