Hewlett-Packard(HP)は米国時間7月23日、企業買収によりソフトウェアビジネスへの道を開くことを発表した。Opswareを16億ドル、Neowareを2億1400万ドルで買収するという。
ウェブ起業家Marc Andreessen氏らが設立したOpswareは、多数のサーバを対象としたセキュリティパッチの適用やOSのインストールなど、データセンター自動管理業務用のソフトウェアメーカーである。
HPは、20日時点でのOpswareの株価を38%上回る、1株あたり14.25ドルを現金で用意する。Opswareが現在所有する資金と負債を含めると、取引額は16億ドル相当になる。
HPによると今回の買収は、2006年に行った45億ドルでのMercury Interactive買収に引き続くもので、幅広い企業データセンター管理用ソフトウェアラインアップを提供する戦略の一環である。
HPのTechnology Solutions GroupエグゼクティブバイスプレジデントAnn Livermore氏は声明で「Opsware買収は、世界屈指のソフトウェア企業としてのHPの存在をさらに強化し、財務的な成長をもたらすものと期待される」と述べた。
Opswareの最高経営責任者(CEO)Ben Horowitz氏は買収後、HP SoftwareのシニアバイスプレジデントThomas Hogan氏の直属となり、HPのBusiness Technology Optimization(BTO)部門を率いる。買収は、HPの第4四半期に完了すると見られている。
HPはNeowareを現金で買収する意向も明らかにした。HPによると、買収金額からNeowareの資金を差し引くと、2億1400万ドル相当の取引になる。
Neowareは、企業で使われるデスクトップコンピュータの集中管理用にシンクライアントソフトウェアおよび仮想化ソフトウェアを開発している。HPによると同社は、NeowareのソフトウェアをPC事業部のビジネスデスクトップ部門に組み込み、Linuxビジネスを強化する予定である。
HPによるソフトウェア企業買収のペースが上がっているのは、ライバルであるIBMの戦略にならったものである。IBMは2003年以来54社を買収しており、うち36件がソフトウェア企業で、ハードウェア販売への依存度を弱めている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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