UPDATE 中国の検索サービス「百度」が前ソニー会長の出井伸之氏を社外取締役に迎えた。現地時間6月26日の夜、百度が発表したことで明らかになった。出井氏は14日より同社の同職に就いている。
26日夜、百度がソニーの出井伸之元会長が百度の董事に就任したことを発表した。百度のCEOであるRobin Li(李彦宏)氏は「出井氏を取締役に迎えられて大変うれしくおもっている。出井氏は企業のリーダーとしての経験を持ち合わせている。出井氏の参加により、百度は積極的に日本での検索プラットフォームを発展させていくことを信じている」とコメントしている。
また百度の最高財務責任者(CFO)の王湛生氏は、中国メディアのChinaByteに対し「まずは日本市場に注力する。当分は欧米に進出することはないだろう」と海外市場ではしばらく日本に集中するとコメントした上で「百度日本は今後日本で役員クラスをヘッドハンティングし、現地化戦略を早急に行う予定だ」とコメントしている。
ある専門家は中国メディアの取材に対し、出井氏の参加は百度の国際化戦略の中で重要な一歩となり、また日本市場での市場開拓に一役買うことだろうと分析している。また別の専門家は「出井氏 の就任は日本における百度の知名度を高めるため」としながらも「出井氏を百度日本のCEOにはしないだろう」「日本での知名度向上がため招き入れただけで、具体的な職務は与えられないのではないか」と予想している。
百度は中国語検索エンジンの最大手で米ナスダックに上場している。出井氏就任のニュースが入った26日、同社の株価は前日比3.02ドル高の152.08ドルとなり、現在も引き続き値上がりを続けている。日本語版サービスは2007年3月にスタートした。
出井氏は2005年3月にソニー会長兼CEOを退任。2006年にコンサルティング会社のクオンタムリープを設立し、代表取締役に就任している。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス