Immersion(本社:カリフォルニア州サンノゼ)は米国時間6月19日、マウスやジョイスティックに振動などによる触覚フィードバックをつける「ハプティック(触覚)」技術に関し、Microsoftが契約違反だとして同社を訴えた訴訟で、争う姿勢を明らかにした。
19日、同社は「Immersionはこの訴訟で自らの立場を強く擁護する用意がある」と言明した。
Immersionは2002年にMicrosoftとソニーを特許権侵害で訴えたが、この訴訟についてはどちらも和解に至っている。その際、Microsoftとの間に結んだサブライセンス契約の中で、Immersionはソニーとの和解の結果としてソニーから入る利用料の一部をMicrosoftに支払うことに同意していた。18日にMicrosoftがImmersionを訴えた今回の契約違反訴訟では、この問題が争点となっている。
Immersionは声明の中で「Immersionは、ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)と当社の訴訟の結果に関連して、Microsoftとのサブライセンス契約のもとで当社がMicrosoftに支払いを行う義務は一切生じないと確信している」と主張した。
また、同じ声明の中で、ImmersionはMicrosoftの主張を引用し「SCEとの和解の結果として、ImmersionはSonyから受け取る金額が1億ドルまでの場合は、Microsoftに最低1500万ドルを支払い、1億ドルから1億5000万ドルではさらに25%を、1億5000万ドルを超える場合は17.5%を支払う義務がある」と記している。
しかし、Immersionは5月に証券取引委員会(SEC)に提出した書類(PDFファイル)の中では、「和解(settlement)」という用語を避けていると、シアトルの地元紙、Seattle Post-IntelligencerのTodd Bishop氏は指摘している。
Immersionは以下のように話している。「2007年3月19日付で、当社とSCEは、当社の技術を『PlayStation』関連製品に組み込むことを検討する新しい交渉を始めた。当社は、SCEと当社の訴訟の結果に関連して、Microsoftと当社の合意のもとでMicrosoftに支払いを行う義務は一切ないと判断した。しかしながら、2007年5月1日付で当社に送られてきた書状の中で、Microsoftは当社の立場に異議を唱え、Microsoftに対し当社は最低でも2750万ドルを支払う義務があると確信していると主張した。Microsoftが当社の立場に異論があり訴訟を起こすのだとすれば、当社はMicrosoftの主張に反対し、当社の立場を強く擁護するつもりだ」
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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