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メタデータによる“右脳の補完”で進む「ネットとリアルの融合」 - (page 3)

取材・構成:松島 拡2007年06月21日 18時02分
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Second Life人気が示す本質的な意味とは

 ウェブに右脳的なものを求める傾向は、日増しに強まっている。Second Lifeに多くの人が集っている理由のひとつは、右脳的な世界がそこにあるからなのだ。これは、脱左脳、脱ページの象徴ともいえる出来事である。

 今、多くの人がSecond Lifeに感じている興奮というのは、1994年にウェブが広まり始めた頃の興奮とほとんど同じである。そこに未開の土地があり、最小限のルールさえ守れば何をやってもよい、という快感だ。そしてどんどんと成長し、新しい利用方法が日々提案されている。

 一度でもSecond Lifeを体験したことのある人は、その右脳的な特徴に気づくだろう。たとえば、自分のアバターが誰かのアバターと会うといったシチュエーションの時に、相手のアバターの風貌や雰囲気といった、非言語の部分が意識に働きかけてくる。自分が相手からどういう風に見えているのか、そういったことも気になるだろう。リアルな社会で行われるコミュニケーションというのは、実はまさにそういうものではないだろうか。

 6月25日には弊社のチャットボットサービス「BuzzVot」のお披露目をSecond Life内で行うのだが、その理由もこの「Second Lifeの右脳的特性」にある。アバターの風貌(=キャラクター)が、たとえばファッションブティックのカリスマ店員に似ていれば、問いかけるユーザーはそのアバターにファッションに関する回答を期待するだろう。この期待というのが、実はすでに右脳的である。そして、アバターからのさまざまなファッションに関するリコメンドを受け入れる下地ができあがる。

 Second Lifeの中身は、リアルを模しているものの、リアルとは決定的に違う部分がある。実はすべてのモノのメタデータがデータベースの中にあらかじめ入っているのだ。そして、バーチャル世界での自分の行動が、リアル世界の自分にも影響を与え始めることになる。バーチャル世界の自己、例えばSecond Lifeのアバターや、ブログを書いている自分、チャットをしている自分、そうしたさまざまな自己が、リアル世界の自分に対して、いろいろなことをフィードバックし、アドバイスしてくる。そういう世の中が到来しつつあるのだ。

 メタデータ同士が組織化されることで、ウェブが脳のような機能を持つ時代は必ず来る。だからこそ、MicrosoftやGoogleも、そこから情報をどう取り出すか、どういうデバイスが適当かを必死に模索しているわけだ。

 他方、「カーたび」プロジェクトの例からもわかるように、日本はこの分野において、現在かなり好位置につけており、今後もイニシアチブを取っていける可能性は十分にある。日本から世界への挑戦は、PCの世界ではないユビキタスなデバイスから始まる。「BuzzVot」や「BuzzTunes」はそのための部品として我々が提案しているが、日本の様々な業界にいる企業が連携することで、もっと大きな動きにすることができるだろう。

 今こそ、日本にてメタデータサミットを開催し、各社が共通のビジョンを持って競い合う、という環境作りが大切ではないだろうか。携帯やカーナビなどのNon-PC大国であり、またアニメ・ゲームなどの右脳的なキャラクター大国である日本こそ、ネットとリアルの融合する時代を創ることができるのである。

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