VMwareは、ホスティングプロバイダーが顧客に仮想化環境の提供を可能にするサービスを発表した。
今回発表したサービスについて同社は、エンドユーザー企業向けホステッドサービスおよびアプリケーションの信頼性を向上させるものになるとしている。
同社は米国時間6月6日、「VMware Service Provider Program (VSPP)」を発表した。ウェブホスティングプロバイダー、アプリケーションプロバイダー、通信会社、IBM Global ServicesやEDSなどのアウトソーシング会社、マネージドサービス会社などをターゲットにしている。
VSPPは、これらの企業が仮想化したアプリケーションなどのサービスを法人顧客向けに提供する際に役立つ、とVMwareのプロダクトマーケティング担当ディレクターを欧州で務めるReza Malekzadeh氏は述べる。
同氏はZDNet.co.ukのインタビューで「VMwareは、仮想化によりユーザーに信頼性と柔軟性の向上をもたらすことが可能だということを知っている。これまで急成長を目にしてきたが、ローエンドでは、ウェブホスティングの成長が鈍化してきている」と述べた。
VSPPサービスは、通信会社による仮想化技術の利用でブロードバンドサービスのパフォーマンスの向上を実現し、BTのような企業にメリットをもたらすかもしれない。また、VSPPを利用することでBTには、ユーザーが独自のホスティングされた仮想化環境を実行することを可能にするという選択肢もある。
VMwareの全ソフトウェアを実行する場合の料金は1カ月20ポンド、スターターパックの料金は7ポンドである。料金はバーチャルマシン1台ごとに月単位で支払う。
専用のサーバを利用しユーザーに長期契約を求めることが多かった従来のホスティングサービスと異なり、VSPPではホステッドサービスプロバイダーが必要に応じてサービスを追加または削除できる。ハードウェアシステムを稼働していれば、仮想環境を導入してホステッドベースで運用が可能で、利用したサービスの分だけ料金を支払えばよい。
VMwareは公益事業会社や通信会社を潜在的な大規模顧客とみなして売り込みを行っており、Telefonicaのほか、Attenda、Mistral、Interouteなどを英国市場の大口ユーザーとしてリストアップしている。
VMwareは市場で成功を収めてきたが、Malekzadeh氏は、未解決の問題があると考えている。
同氏は「問題は、我われのビジネスモデルがユーザーの希望と合致しないということだった」と述べた。ホスティングモデルは従来よりもはるかに多くの魅力を提供し、ユーザーが先行投資の必要なしで新サービスを試すことが可能になる、というのが同氏の考えである。同氏は「今までよりもはるかに柔軟になる」と述べた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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