Red Hatは米国時間5月31日、愛好家向けLinuxの新エディション、「Fedora 7」をリリースした。同バージョンは、社内外のプログラマーの作業をまとめたものとなっている。
Fedora 7はかねてからの予測通り、Red Hatの開発による「Core」とコミュニティーの開発による「Extras」という2つの別々だったソフトウェアコンポーネントを統合している。同プロジェクトは正式版のリリース直前にも、同ソフトウェアコンポーネントのハウジングと開発に向け、「Koji」と呼ばれる新オープンシステムへの切り替えを行っている。
Red HatのFedoraプロジェクトリーダーMax Spevack氏は声明を出し、「われわれの新しいオープンソース構築プロセスでは、Fedoraの発展に向け、コミュニティーの開発支援者の影響と権限が大幅に強まることになる」と述べた。
Fedoraは無償で入手可能だが、Red Hatでは、「Red Hat Enterprise Linux(RHEL)」のような正式なサポートもソフトウェアやハードウェアの互換性認定も行わない。Fedoraには、同社が今後RHELに搭載する新機能を実証するための目的もある。
FedoraはNovellの「OpenSUSE」やCanonicalの「Ubuntu」Linuxと競合する。
Fedora 7が搭載する新機能の1つが「KVM」というオープンソース仮想化ソフトウェアで、これを利用すると1台のコンピュータで複数のOSを同時に実行できるようになる。KVMはXenの新しい代替製品。Xenは、RHELやNovellの「SUSE Linux Enterprise Server」の現行バージョンに組み込まれている別のオープンソース製品。
Fedora 7の機能としてはほかにも、「GNOME 2.18」および「KDE 3.5.6」の両デスクトップインターフェースソフトウェア、複数ユーザーの高速切り替え、カーネルの新しいタイミングメカニズムによる電源管理の改善、そしてNvidiaのグラフィックチップで3Dグラフィックス機能をサポートする試験用の「Nouveau」オープンソースドライバなどがある。
一方、Fedora 8は10月31日にリリース予定。同社では、より洗練されたグラフィカルな起動処理、仮想化ソフトウェアのリモート管理、そして複数のオーディオおよびビデオフォーマットを処理するヘルパーアプリケーションなどの機能を搭載予定。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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