米国時間5月30日、PhotobucketがNews Corp傘下のFox Interactive Mediaに買収されることが、明らかになった。CNET News.comは同日午前、Photobucketの最高経営責任者(CEO)兼共同創業者であるAlex Welch氏に取材することができた。同氏は、Fox InteractiveがPhotobucketを買収するとの噂に決着をつけるとともに、人気の画像共有サイトにおける今後の計画に言及した。
Welch氏によると、Photobuckegが身売り先を探すことにしたのは、会社の成長を加速し、現在は約4200万人である会員数をさらに拡大するためだったという。「Foxは、Photobucketにとって本当に自然な選択肢だった。われわれはブランドの国際展開を真剣に考えているためだ。一刻でも早く次の一歩を踏み出すことが重要であった」と述べる。
Fox Interactiveの所有するMySpaceが、Photobucketを買収するのではないかという憶測も流れたが、結局、PhotobucketはMySpaceの一事業部になるのではなくFox Interactiveの直接の傘下に入ることとなった。Welch氏は、「すべての交渉をFox Interactive Mediaと直接進めてきた。PhotobucketはFox Interactiveに買収され、Fox Interactive内の独立会社として存続する」と説明している。
Welch氏は、Photobucketは存続すると述べる一方で、Fox Interactiveとの関係から生まれるものも含め、同社には「今後2年分のかなり詳細な製品ロードマップがある」と言う。同氏は、ゲームサイトのIGN.comなど、同社のほかの複数のブランドが関与してくることも示唆している。
どのようにして買収がまとまったのか不思議に思う人もいるかもしれない。というのは、MySpaceが4月にPhotobucketの写真スライドショーやビデオをブロックし始めたことをきっかけに、両社の間で言い争いが起き、各メディアで報じられていたからだ。MySpaceは当時、PhotobucketがMySpaceの利用条件に違反して、公開間近であった「スパイダーマン3」の広告を挿入するようユーザーに促したと主張していた。もっともこの問題は解決し、その直後から、MySpaceがPhotobucketを買収するとの憶測が流れ始めた。
この件に関しては、公表できない話も多いようだ。しかしWelch氏は、PhotobucketがMySpaceではなくFox Interactiveと交渉したことが勝因だった、と話している。Welch氏は、「Foxをはじめ、多数の会社に接触してきた。事件が起きたのはPhotobucketとMySpaceとの間であって、PhotobucketとFoxとの間ではない。これは別の問題だったし、両社の話し合いによって解決した」としている。そして、PhotobucketのウィジェットがMySpaceに再び現れるようになる一方で、Fox Interactiveとの買収交渉も継続可能になったという。
現在のところ、この買収案件は順調に進んでいるようだ。
Fox Interactiveの30日付けの発表では、同社がメディアマッシュアップツールのFlektorを獲得したことも明らかになった(MySpaceがFlektorの買収を検討していることも従来より噂になっていた)。しかしWelch氏によると、PhotobucketとFlektorのコラボレーションはすぐには始まらないという。Photobucketは当面、自社を成長させることに専念する。「今のところ、われわれはユーザーを大きく満足させることを目標にツールセットの開発を継続し、メディアで実現できる非常に興味深いサービスを提供する」という。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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