エーピーシー・ジャパンは5月29日、データセンターやサーバルームの冷却ソリューションを拡充し、空冷式モデル「InflraStruXure InRow RP DX」と、水冷式で高発熱対応モデル「InflraStruXure InRow RP CW」を発売した。
両モデルは列単位の冷却「INRow Cooling」を実現する。IT機器の間に冷却システムを挟み、横のIT機器から発せられた熱を冷却システムが吸い込んで冷却された空気をコールドアイルに供給する。
高発熱密度となっている場所に近接して冷却装置を設置することで、熱気と冷気の混合が最小限になるほか、吸気温度が高いほど冷却装置が効率的に機能するという。また列単位の冷却は冗長化構成が可能な点もメリットとなる。
商品企画部長の佐志田伸夫氏によれば、データセンターにおける電力はIT機器が30%、冷却機器が45%、電源他が25%だという。今回発表されたInRow RPの2モデルは、冷却+電源の合計70%を節約するためのソリューションという位置づけだ。コスト削減に有効で、可変速ファンにより冷却負荷の変動に応じて消費電力を低減させることができるほか、ビジネスの成長に合わせた段階的な投資が可能だという。
InflraStruXure InRow RP DXとInflraStruXure InRow RP CWの受注はすでに開始している。実売で330〜480万円程度を想定しているという。
エーピーシー・ジャパンは、家庭向けUPSや企業向けの電源・空調・ラックといった物理インフラを提供している。米国ロードアイランド州に拠点を置くAmerican Power Conversionは、2007年2月にフランスに本社を置くSchnider Electricに買収された。現在、同社はSchnider Electric傘下のMGEと経営統合し、APC-MGEとしてビジネス展開している。
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