楽天が5月17日に発表した2007年第1四半期(2007年1〜3月)連結決算は、主力のECは伸びたがネット証券の不調を受けて減収減益となった。東京放送(TBS)との経営統合問題についてはこう着状態が続いており、引き続き資本・業務提携を提案する一方、TBSが導入した買収防衛策に不快感を漂わせた。
売上高は7%減484億円、営業利益は43%減の61億円、経常利益は34%減の72億円、純利益は41%減の21億円。主力EC事業は取扱高の伸びが鈍化傾向にあるものの、利用者と仮想モールの出店数が増加し、前年同期比26%増の115億円で営業利益も1割強拡大した。ただ、軟調な株式相場を背景にネット証券が苦戦し、売上高は3割弱、営業利益は6割強減少だった。
再び緊張状態に突入したTBSとの経営統合問題では、その後初めて公の場に姿を見せた楽天社長の三木谷浩史氏は「開かれた資本主義が求められている中で買収防衛策というのはどうかなと思う」とし、楽天副社長の国重惇史氏も「テレビ朝日とテレビ東京のポイズンピル(買収防衛策)はより中立性が守られている」とTBSを暗に批判した。
決算発表の席で三木谷氏は、大半の時間をTBSとの経営統合の説明に費やし、TBS問題における楽天とTBS双方のメリットを訴えた。
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