Googleはウェブユーザーに対し、あるサイトを閲覧した際に悪質なソフトウェアがコンピュータにインストールされる脅威が増加していると警告している。
Googleによると、450万件のウェブサイトを詳細に調査した結果、約10分の1のウェブページがトロイの木馬を訪問者のコンピュータに「ドライブバイダウンロード」する危険性があることを発見したという。このような悪質なソフトウェアにより、ハッカーらがコンピュータやそのネットワークに格納された機密データにアクセスしたり、悪質なアプリケーションをインストールしたりする恐れがある。
先週発表されたGoogleの報告書「The Ghost in the Browser: Analysis of Web-based Malware(ブラウザに潜むゴースト:ウェブベースマルウェアに関する調査)」(PDFファイル)によると、日常生活におけるインターネットの役割が大きくなり、ウェブサイトの開設が容易になるにつれ、ウェブベースの悪質なソフトウェアが増加しているという。
Sophosでシニア技術コンサルタントを務めるSophosGraham Cluley氏は、Googleが企業や個人のウェブ利用者に関連する悪い傾向や「重大な問題」に着目していると述べた。
Cluley氏によると、2007年4月には悪質なソフトウェアを含む新しいURLが毎週平均8000件出現しているという。同氏は、このようなソフトウェアがインターネットの一部の暗闇にしか存在しないという考えはもう古いと付け加えた。Sophosによると、悪質なソフトウェアを含むウェブページの70%は、ハッカーらの攻撃を受けた合法的なサイトにあったという。
Cluley氏によると、ハッカーらはウェブサーバのセキュリティ、ユーザーが投稿したコンテンツ、広告、サードパーティウィジェットを操作して、ウェブページに悪質なソフトウェアを置くという。「以前は電子メールに添付してマルウェアを撒き散らしていた。現在ではURLを使ってスパムを配信する」(Cluley氏)
Cluley氏は企業に対し、「閲覧サイトを制限することでユーザーを保護することはできない。自社のウェブアクセスと電子メールゲートウェイを保護する必要がある」と警告した。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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