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メディア別の広告費分類を超えて--メディアフラットというスタンス - (page 2)

加藤順彦(株式会社NIKKO 代表取締役社長)2007年05月14日 08時00分
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 さて本題へ。

 4月に発表されたこの記事を興味深くご覧になった方、多いのではないかと思います。

 電通総研さんの親会社である電通さんは毎年2月の中旬に前年(1月〜12月)の日本の広告費を発表されています。ちなみに昨年のものは以下。

 このうちインターネット広告費は3630億円で前年比129.3%でした(うちモバイル広告費390億円、検索連動広告費930億円)。

 毎年発表されていてるので広告費全体におけるインターネット広告費のシェア推移もわかるのですが、3.1%(2004年)→4.7%(2005年)→6.1%(2006年)と確実に上昇しています。

 一方で市場縮小が続いている4マス媒体とのボリュームの比較も毎年話題になっています。ラジオ広告は2005年に抜き去っており、いよいよ今年は雑誌広告(2006年は3.887億円)の逆転は確実となるでしょう。

 しかし、どうでしょう。私自身の所感を言わせていただくとですね、パソコンがGyaOを視るためのデバイスとして存在していたり、一方でテレビ機器を通じてウェブサイトにアクセスすることが一般化しつつある昨今で、現行の「テレビ」「ラジオ」といったメディア(広告の乗り物)別の広告費の分類自体が意味性を失ってきていると思います。

 ラジオ局はポッドキャストへの取り組みを本格化(Yahoo!ポッドキャスト番組ランキング)してますし、富士山マガジンは米ジニオ社と提携し、「デジタル雑誌」を開始、多数の出版社が雑誌コンテンツのネット上提供を本格化しています。

 米国の世界を代表する「メディア」コングロマリットのトップたちは口をそろえて、自らの生業(なりわい)を「メディア」(伝達手段・手法あるいは経路)ではなく「コンテンツ」(情報の内容、中身そのもの)だとしています。

 つまり加藤は、インターネット広告とカテゴライズされているものが、テレビ広告の市場に追いつく頃には、双方の境目を見分けることが出来ないどころか、分類作業そのものがナンセンスになっているような気がしてならないのです。

 メディア毎の予算割り当てから、広告プランニングを開始するという旧来のスタイルは限界の時期が来ているのではないでしょうか? ワンソース・マルチユースなコンテンツの在り方が当たり前になった今、メディアに対してフラット(公平に見渡す)な視点で、広告もまた、変わっていかねばならないと考えています。

 追記>我が家にあるテレビや、DVDデッキ、オーディオコンポは裏側よく見ると全部インターネット接続対応でした。でも残念ながら、いまのところはネットには繋がっていません。

 だってね……モジュラージャックのみはないでしょ。せっかくのネット家電、無線LAN対応にしてもらえれば購入日から繋ぐんですけど。

加藤順彦
株式会社NIKKO 代表取締役社長

1967年4月7日生まれ、大阪府出身。関西学院大学商学部在学中の1986年に株式会社リョーマ設立に参加し、学生起業を興す。1991年同大学卒業後、株式会社徳間インテリジェンスネットワークに勤務。1992年に雑誌媒体専門の広告会社、日広(現NIKKO)を設立。1996年からインターネット広告の取り扱いを開始、ウェブサイトを軸としたインタラクティブマーケティングに強みを持つ総合広告会社へと発展。日本広告業協会 インタラクティブメディア研究小委員会委員、日経広告研究所 デジタル放送広告研究会委員。

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