Disney傘下のABCおよびESPNは米国時間5月8日、Cox Communicationsの登録利用者に一部番組をオンデマンドで提供する予定だと発表した。ただしCox側は、視聴者が広告を飛ばすことのできる早送り機能を無効化する必要があるという。
今回の発表は、ラスベガスで開催されているNational Cable Television Associationの年次カンファレンスで行われ、Wall Street Journalが最初に報道した。Coxは同サービスを全面的に開始する前に、カリフォルニア州オレンジカウンティで試験運用を実施する。
Coxの利用者は今秋から、ABCの人気テレビ番組4本「Ugly Betty」「Desperate Housewives」「Grey's Anatomy」「Lost」の中から好きなものを選び、本放送の翌日以降に視聴できるようになる。ESPNの番組も、同様にオンデマンドで観られるという。ESPNは当面の間、アメリカンフットボールの試合をオンデマンドサービス用に提供する予定だ。
Coxの登録ユーザーは、オンデマンドサービス「FreeZone」を使ってこの新サービスを無料で利用できる。しかし、無料のオンデマンド番組視聴サービスである代わりに、広告を飛ばす早送り機能は利用できないという。
CoxおよびDisneyは今回の提携の一環として、ユーザーの居住地域に即した広告をCoxが挿入できるようにする、新たな技術も試験する予定となっている。この技術を活用すれば、Coxおよび系列放送ネットワークは、地域性の高い広告を消費者に提供できるようになる。
もっとも、多くのCoxユーザーが広告を飛ばすことのできるデジタルビデオレコーダー(DVR)を使用している現状を考えると、こうした制約がある中で、どれだけのユーザーが同オンデマンド番組を視聴したいと考えるかは大いに疑問だ。
Coxの広報担当者であるDavid Grabert氏は、「DVRを所有しているわれわれの顧客は、当然ながら番組を録画して広告を飛ばすことができる。だが、番組を録画するにはそれなりの準備が必要だ。その点、オンデマンドサービスなら、視聴や録画を考えていなかった番組を気軽に見ることができる」と説明している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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