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他人のウェブサーフィン履歴が見られる新サービス「AttenTV」とは - (page 2)

文:Erica Ogg(CNET News.com) 翻訳校正:矢倉美登里、長谷睦2007年05月10日 17時39分
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 AttenTVでクリックストリームを公開した場合、閲覧できるユーザーを公開する側が指定することはできない。ただし、クリックストリームを記録・公開する時間帯は選択可能だ。また、特定のサイトを公開しないようにも設定できる。したがって、人目をはばかるようなサイトがAttenTVのビューウインドウに表示される可能性は低いだろう。

 だが、実際のところ、AttenTVはどのくらい面白いのだろう?「HamletK」というハンドルネームのユーザーが、4月10日の夜に「Techmeme」「CNN Money」「Aggregate Knowledge」「GigaOM」といったサイトを訪問したことや、「KyleTalbott」というハンドルネームのユーザーが木曜の午前中に「BrooklynProperties.com」のサイトをブラウジングしたことにわたしは関心があるだろうか?いや、まったくない。しかし、マーケティング業者なら、話は別かもしれない。

 HamletKがITや金融関係のニュースに関心を持っているのは明らかだし、KyleTalbottはどうやらアパートを探しているようだ。ユーザーが自分のクリックストリームを公開するのは、1つには、求めている物をより簡単に手に入れられると考えるからだ。たとえば、よりターゲットを絞った広告や、ユーザーのウェブ利用パターンに合ったウェブサイトが提供される、といったメリットが考えられる。

 「ユーザーのプライバシーを制限しているのではなく、公開度をコントロールしているのだ。いずれにせよ、われわれはデータが至る所に転がっている世界に住んでいる。CNETのサイトにアクセスするたびに、クッキーが残される。どのウェブサイトも、ユーザーを監視している(中略)こうしたことから身を守るためには、効果的な反撃に出るしかない」とGoldstein氏は言う。

 こうしたウェブの世界へのアプローチを調査している人物に、コロラド州ボールダー在住のWeb 2.0専門コンサルタント、Dave Henderson氏がいる。Henderson氏は何年も前から、自らのクリックストリームのリストを、Goldstein氏が提供している別のアプリケーション、「Root.net」(現在の名称はAttentionBank)に保存している。Henderson氏によれば、自分は非常に多忙なので、関心を持っているコンテンツの種類に従って訪問したウェブサイトがカスタマイズされるなら、クリックストリームを記録することは大幅な時間の節約につながる、とのことだ。

 「こうしたデータストリームに基づき、わたしが注目するだけの価値がある情報を流してくれるアプリケーションが開発されるといい。ブログに参加する人が増えるにつれて、混乱も増している。無意味な情報と価値ある情報のフィルタリングを助けるツールが必要だ」とHenderson氏は述べている。

 訪問しているウェブサイトを他人に見せるのは、プライバシーの侵害、または自己顕示的な行為、あるいはその両方のようにも思える。だが、AttenTVの愛用者たちは、既にマーケティング業者やウェブサイトに毎日利用されているデータを自らの手できちんと管理する手段として、このサービスをとらえている。われわれが何に注目しているか、という情報に何らかの価値があることは明らかだ。現に、クレジットサービス会社のExperianは、検索データ収集会社のHitwiseに、同社の保有するクリックストリームデータベースの対価として、2億4000万ドルの現金を支払っている。

 つまるところ、Experianの場合は、おそらくは自分が見られていることを知りもしない消費者の行動を観察する手段に、金を払っているわけだ。「他人に与えている価値によって認められたいと思う日がすぐにやって来る。本人も知らないうちにそうしたことをされるよりも、自分に関する情報をコントロールできる状態にある方が、より力を持てるはずだ」とGoldstein氏は語る。

 たとえば、Henderson氏は、New York Timesが、「nytimes.com」内の閲覧履歴だけでなく、同氏が閲覧したウェブすべてのクリックストリームを活用するサイトを提供してくれるなら、大歓迎だと述べている。そうなれば、New York Timesのサイトを同氏が訪れた場合、アンケートに答えたり、閲覧履歴以外の情報を提供することなく、完全に同氏向けにカスタマイズされたニュースが提供されるからだ。

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