本機は地上デジタルテレビ放送などのチューナーと、Blu-rayドライブを搭載したAV対応の富士通ノートブックPCである。同社は以前からAV対応を積極的に進めてきたメーカーで、デジタル放送チューナー内蔵のPCをいち早く発表し、PCでは難しいと言われたデジタル放送の録画も独自開発の暗号化LSIとテレビ録画ソフトの採用で実現している。
さらにBlu-rayやHD DVDドライブの採用で、次世代光ディスクへの録画データのムーブにも先陣を切って対応している。こうしたノウハウをノートPCに凝縮したのが本機で、AV対応ノートPC“NXシリーズ”の最上位モデルという位置づけだ。
搭載しているテレビチューナーは地上デジタルと地上アナログで、BSデジタルと110度CSチューナーは非搭載だ。しかし、ノートPCでデジタル放送の主流である地上デジタルテレビ録画が楽しめるのは魅力だ。
320GバイトのHDDに地上デジタル放送を約38時間録画でき、大型の17型ワイド液晶(1440×900ドット)で迫力あるハイビジョン映像を楽しめる。光ドライブは前モデルのHD DVDからBlu-rayドライブに変更され、デジタル放送のムーブ保存とバックアップに対応している。
OSはWindows Vista Home Premiumを採用し、プロセッサーはCore 2 Duo T7200(2GHz)、メモリは1GバイトとWindows Vistaに不足ないスペックだが、デジタル放送の録画には、さらに大容量なHDDも欲しくなる。といった希望はあるが、本機がノートPCであることを考えると十分に高機能といえるだろう。
重さが約4.8kg、幅が403mm、奥行きが295mmとノートPCとしては大型で、バッテリー駆動は1時間となる。こうしたスペックからすると野外に持ち出す、というより家庭内で省スペースデスクトップとして使うのが似合っている。
なによりも、地上デジタルを受信するためには、アンテナケーブルを接続しなければならないので、特定の場所に設置して使うことが前提になるだろう。
高級AVノートらしく、外観はスタイリッシュだ。メタルブラック調のボディに、TV、DVD、ボリュームボタンなどを備え、本体の左右にサテライト・スピーカーを、底面にサブ・ウーファーを内蔵するなど、AV機器的なデザインと機能を備えている。
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