アウトソーシング王に聞く--Tata Consultancy Servicesのこれから - (page 3)

文:Michael Kanellos(CNET News.com) 翻訳校正:編集部2007年04月18日 08時00分

--次のステップである契約製造よりもさらに先に進もうとしているのですか。

 はい。われわれはTCSと合併したTata InfoTechという会社を持っていました。この会社は製造設備を持っており、以前はプリンタを作っていました。Tataグループ自体の製造基盤は非常に強く、われわれは設計やソフトウェアを行い、それからTataグループ企業の1つでの製造を行うことができます。

--コンサルティングについてはどうですか。以前、TCSはIBMやAccentureの強い競争相手になろうとしていると言っていました。

 コンサルティングは非常に魅力的なのですが、情報技術分野のコンサルティングでは、どんな種類のテクノロジチェーンマネジメントを必要とするでしょうか。技術面での関係は何でしょう。われわれは、McKinseyやBoston Consultingのような戦略コンサルティングの分野には進出しません。われわれは情報技術とプロセスベースのコンサルティングに専念します。

--TCS内部の研究所の25周年のお祝いがあったところですね。彼らが将来取り組む予定の大きな科学的な挑戦は何でしょうか。

 データプライバシとセキュリティの分野ではスタンフォード大学と共同研究しています。ソフトウェア検証の分野では、Georgia Techと共同研究しています。これらは、将来膨大な量の研究開発が必要になる分野の一部です。メディアおよびエンターテインメントも大きな研究開発を行うもう一つの分野です。ここではコンテンツ、コンテンツ配布、プライバシ、知的財産保護、収入分配などの問題に集中します。これらの課題の一部はUCLAと共同研究しており、カリフォルニア州バーバンクにあるわれわれの研究所のスタジオも扱っています。

--検索分野では何かする予定ですか。

 マラーティー語やタミル語などのインドの地方語での検索について取り組んでいます。

--コンピューティングの費用を下げ、より広い世界で利用できるようにするような他のプロジェクトには取り組んでいますか?

 はい。インドには1万ルピーPCを実現しようとする試みが多くあります。1万ルピーは約200ドルです。われわれは、Negroponte氏の100ドルPCも見ています。コンテンツが鍵になるでしょう。学生や子どもやコミュニティが素早く学べて、利用可能なツールは何でしょうか。われわれの意見では、アプリケーションが究極的な利用量を決定します。もし携帯電話が毎月700万台という今の成長率で増えていくのであれば、なぜ携帯電話ではいけないのか。メディアはインターネットなのか、デバイスはBlackBerryのようなものなのか。100ドルPCなのか他の何かなのか。答えはまだなく、研究を続けていく必要があります。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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