アウトソーシング王に聞く--Tata Consultancy Servicesのこれから - (page 2)

文:Michael Kanellos(CNET News.com) 翻訳校正:編集部2007年04月18日 08時00分

--公益事業と言えば、エネルギー消費が大きな問題となっています。ITマネージャーはこの問題を過去よりも意識するようになっているのでしょうか。

 私はエネルギー消費は大きな課題だと思いますし、サーバの統合をエネルギー消費の削減の観点から見ることが可能だと思います。われわれはCassattという新興企業と手を組み、一緒にサーバの統合に取り組んでいます。

 私は気候の変化とその影響、技術介入の仕組みが重要な問題になると思います。消費を抑えるのにどのような組み込みシステムやモニタリングシステムが必要になるか。われわれはこうした観点からハードウェアとソフトウェアの統合に取り組みつつあります。工業デザインにも取り組みつつあります。また、設計から製造までの工程をしっかりと管理することにも努めています。

 アウトソーシング産業はコーディングやプログラミングだけではありませんし、金融業務や銀行業務だけでもありません。製造業、医療保健業界、小売業、政府、運送業、観光業界、生命科学などの領域にも進出しています。

--組み込みシステムやハードウェア設計などを重視することに決めたのはなぜですか。TCSは携帯電話を設計する部門こそ持っていましたが、台湾の多くの企業がすでにハードウェア設計に特化しています。

 これは長年にわたる進化の結果です。われわれはTataグループを通じて自動車用の組み込みシステムを若干手がけていました。また、インドの国防の組み込みシステムも若干手がけていました。それから、Space Research Organizationのオンボードコンピュータと遠隔測定システムも手がけました。その後インド政府から組み込みシステムにかなり強い企業を買収し、エンジニアリングサービスの潜在市場に注目し、これが参入すべき領域であるということになりました。

--しかしこれは非常に競争が激しい分野です。

 そうです。しかしデバイスを洗練し、技術を洗練し、生産現場から理事会までを統合するなど、非常に高いレベルの統合を必要とします。われわれはLucentと多くの仕事をしているNortelのような通信企業と多く仕事をしています。Ericssonとも仕事をしましたし、Nokiaとも、Motorolaとも仕事をしており、これらはすべて本質的に組み込みの仕事です。

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