NEC、新型「Xeon」搭載FTサーバを発表

文:Stephen Shankland(CNET News.com) 翻訳校正:編集部 2007年04月02日 12時12分

 NECは先週、同社のフォールトトレラント(FT)型サーバ製品ラインにIntel製の新しい4コアプロセッサを搭載すると発表した。これは、より競争力の高いプロセッサファミリーへ移行する大きな動きとなる。

 同社の製品には、ハードウェアの故障を回避するための特殊な設計が採用されている。つまり、ソフトウェアは互いに接続された2台のサーバ上でロックステップ方式で並行して動作しており、一方のシステムが故障してもジョブの実行が継続できるようになっている。この方式を採用することにより、コストの高い複雑な高可用性ソフトウェアは不要になるという利点があるが、ハードウェア設計サイクルも長くなる。このため、NECの新サーバ「Express5800/320Fc」には、2006年に通常のサーバに搭載されたチップがようやく搭載されるのである。

 NECのITプラットフォームグループのアライアンスおよびストラテジー担当ゼネラルマネージャーを務めるMike Mitsch氏によると、同社は、2007年4月から320FCの受注を開始し、6月に出荷を始める予定だという。同社はまだ価格を発表していないが、デュアルプロセッサシステムで4万ドル半ば程度からになる予定だとMitsch氏は述べた。

 Intelのデュアルコアプロセッサ「Xeon 5100」(開発コード名:「Woodcrest」)と4コアプロセッサ「Xeon 5300」(開発コード名:「Clovertown」)は、いずれも同社の最新「Core」マイクロアーキテクチャを採用しており、これにより同社はAdvanced Micro Devices(AMD)に奪われていた市場シェアを取り戻している。しかし、NECのサーバは現在、前世代の「NetBurst」アーキテクチャをベースとしたシングルコアプロセッサ(開発コード名:「Nocona」)およびデュアルコアプロセッサ(開発コード名:「Paxville」)を採用している。

 320FCシステムは、2.66GHzのチップを搭載し、メモリなどのサブシステムへは1333MHzのフロントサイドバス(FSB)で接続される。同システムのその他の変更点としては、メモリ上限が8Gバイトから24Gバイトへ拡張、「Serial Attached SCSI」のハードドライブに対応、入出力サブシステムの「PCI Express」への対応などがある。

 NECは4プロセッササーバの提供も計画していたが、Mitsch氏によると、ロックステップ処理を実現するための設計上の要件が高くなるため、極端に高価になってしまうという結論に至ったという。「価格が非常に高くなるため、そのような製品に対する需要があまり得られなかった」と同氏は述べた。

 同氏は、ハイエンドな処理に対しては、4コアプロセッサを利用する方がよりコスト効率のよい方法だと付け加えた。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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