欧州委員会は、企業や政府におけるRFID(無線ICタグ)の使用に関するガイドラインを制定するすることを予定している。
RFID技術は短距離無線による物体の認識に用いられ、多くの業界で企業の効率向上および盗難防止の目的に利用されている。
ドイツのハノーバーで開催中の技術見本市「CeBIT」において現地時間3月15日、欧州委員会の情報社会およびメディア担当委員であるViviane Reding氏は、欧州委員会は2007年中に、欧州連合のEプライバシー指令の改正としてRFIDの使用に関する規則の原案を作成すると述べた。
まず、RFID規則の制定に関し同委員会に助言するための、業界関係者からなる団体が組織される。この団体は2008年末までに同委員会に対し、必要と思われる欧州法令の改正について報告する予定である。Reding氏によると、プライバシー、信頼性、管理体制などがその主要な問題であるという。
Reding氏はCeBITにおいて報道陣に対し、「欧州におけるRFID技術の利用を促進するとともに、個人情報やプライバシーも保護しなければならない」と述べた。
またReding氏は、欧州委員会は規制によりRFIDの使用を制限することはしないと述べた。「私がCeBITに来ると『今日はどのような規制を提案するのか』と聞かれる。私からは規制の提案はない。RFIDを規制しすぎてはならないが、法的に当然の事実を業界に知ってもらう必要はある」と同氏は述べた。
また同委員会は15日、これに関心を寄せる組織との協議を経て作成された戦略に関する報告書を発表した。
同報告書の中で同委員会は、対象となる物体に付加されるハードウェアであるRFIDタグは、特に暗号化および認証という点においてよりセキュリティの高いものでなければならないと述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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