Webマーケティングガイドでは、モバイルインターネット調査会社のネットエイジアリサーチと共同調査のもと、第1回携帯のパケット定額制に関するモバイルリサーチ調査を行った。その結果、パケット定額制に加入しない最大の理由は"料金"と"携帯依存症への不安”であることがわかった。
今回の調査対象は、15歳以上〜49歳未満の男女モバイルユーザー300人で、男女比については50%ずつの均等割付けを行った。キャリア比はDoCoMo:49.7%、au:38.0%、SoftBank:12.30%となっており、年齢比は15〜19歳:33.3%、20〜34歳:33.3%、35〜49歳:33.3%となっている。
モバイルインターネットの普及に、「パケット定額制」は不可欠と考えられているが、モバイルユーザーの実態はどうなっているのであろうか。
Q1ではまず、パケット定額制の利用状況について尋ねた。その結果、パケット定額制に「加入している」というユーザーは、実に78%にも及び、全体の80%近くも存在する事がわかった。また、「加入していない」ユーザーは20%、そもそも「パケット定額制を知らない」は2%という結果となった。
2001年8月、PHS事業者のDDIポケット(現在のウィルコム)が発表した「AirH"」に端を発するパケット定額制であるが、当時はモバイルのヘビーユーザーに定評のあるサービスとして成長していった。
その後、携帯電話としては初めてデータ通信定額制の扉を叩いたのはauであった。auは2003年11月に新しい通信方式である「CDMA2000 1xEV-DO」の導入に際して、「EZフラット」と呼ばれる定額制を採用したのである。 当時、話題を呼んでいた「パケ死」(あまりにも高額なパケット使用量を払っている層)ユーザーがこのニュースを見逃すはずはなく、多くのユーザー(特にドコモ)がauに乗り換えるという現象が業界に大きな衝撃を与えた。
この事態に危機感を覚えたドコモは、翌年の2004年6月にiモード・パケット定額制プラン「パケ・ホーダイ」のサービスを開始した。料金についてもauのそれよりも300円近く安く設定し、両者の争いはより熾烈なものへと変化していった。
そしてau、ドコモに続き、ボーダフォンも2004年の11月に「パケットフリー」という商品名でパケット定額制プランを導入。その後、メールに特化した「メール定額」を月額840円という料金で開始し、若年層や携帯電話の初心者を中心にサービスを拡大させていった。【参照:「データ通信から音声へと拡大。激しさを増す"定額競争"」(石川温、ケータイ白書2006)】
ケータイ白書2006によれば、2005年9月時点でのパケット定額加入者は40.8%、そして翌年2006年10月には18%増の58.8%となっており、年々その数値を上げている。本調査とケータイ白書の調査とでは、調査条件に違いがあるため単純な比較は出来ないが、今回の調査では78%ものユーザーがパケット定額制を利用しているということで、パケット定額制の普及はその勢いをとどめることなく、更に加速していっていると考えられる。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」