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デザインから見るデジタルプロダクツ--第5回:ソニー「テレビサイドPC TP1」

インタビュー・文:木村早苗2007年03月09日 19時19分
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地上デジタル放送の普及とともに登場したきたテレビPC。PCにテレビの視聴、録画機能を持たせたこの製品は、その省スペース性や便利さとは裏腹に、未だ市民権を得るには至っていない。そんな中登場してきたソニーの「テレビサイドPC TP1」は、デザイン、製品内容、操作性とどれをとっても今までのテレビPCとは一線を画するもの。四角いものというPCの既成概念を鮮やかに打ち破ったTP1のデザインの魅力に迫る。

政光 聡氏 ソニー株式会社
クリエイティブセンター
クリエイティブ
プロデューサー
政光 聡氏

リビングに置くPCをデザインするということ


--TP1を中心とした「Extension Line by VAIO」は、VAIOの中ではどのような位置付けになるのですか?

政光 コンテンツ・アプリケーションも含め、PCをリビングで楽しめもうという新しいラインです。VAIOの中でもType●●シリーズとは異なる独自性を打ち出しています。

隅井 新OS「Windows Vista」もホームエンターテインメントを打ち出した製品ですから、このラインの開発には大きく関わっているんですよ。

--独自かつ新しい道を切り開いていくVAIOらしさが感じられますね。

政光 ソニーはPCとして後発メーカーですから、参入当初から「新しい視点」「他ではやっていない物作りを目指す」という意識を常に持ってきました。その上で使い勝手やシーンにまで遡って独自のデザインを提案するようにしています。もちろん、ただ奇をてらうのではなく客観的に見てニーズがあるかという点も考えますが。

--実際のデザインを担当された隅井さんは、実はPCのデザインを担当されていたわけではなかったとか?

政光 彼は元々ホーム商品のチームでテレビのデザインを担当していたんです。最初企画から、「リビングで複数の人が使うテレビ用PC」というExtension Lineのコンセプトを聞いた時、少し取っつき難い商品のような気がしたんです。普段からPCを使う人には問題ないんでしょうけどリビングのテレビにしっくりくるPCのデザインって何だろうと……。そこで通常のPCとは少し違う視点のデザインにしたくて、彼に頼んでみたんですよ。

隅井 徹氏 ソニー株式会社
クリエイティブセンター
アートディレクター
隅井 徹氏

--今までとはまったく別物になりましたね。

政光 期待したのはそこですから。実際に使われるお客様を想定して、PCに詳しくない方でも欲しくなる商品にしたかった。紹介のされ方、販売店での展示のされ方、各社横並びの市場で一歩先に行ける、登場感のある物、かつ奇をてらってはいないデザイン。さまざまな状況や要望を彼はうまく落とし込んでくれたと思います。ちょうど発売が決まっていたワイヤレスデジタルオーディオ Wi-Fi Audio「VGF-WA1」とも色や形、デザイン言語を統一することで、ファミリー感を出すことができましたし。

--TP1を中心に商品が系統立っているんですね。

隅井 でもデザイン担当者も企画担当者も全員違うんです。製品の立ち位置も違えば発売時期もバラバラ。だけどこの形にしたいと思った時に、TP1単体では意味がないなと……。製品を群で見せることで、リビングに入り込めるPCが確立できるのではないかと考えました。そのため、地デジチューナーなどのオプションもこちら側がモックアップを率先して作り提案したんです。その後はスムーズに進めるために制作の足並みを揃えたり、整理したりしましたよ。


PICK UP ITEM
ソニー/テレビサイドPC TP1(AVパソコン)


TP1

人気PCブランド「VAIO」が、「リビングにおけること」を第一コンセプトとして作りだした新シリーズ「Extenstion Line」の第1弾モデル。直径27cmの円筒形デザインとつややかなホワイトボディは、今までのPCモデルとは別次元のデザイン性をアピールする。ボタンや凹凸をできるかぎり排除した潔いシンプルさの中に、スライド式ドアや収納できるケーブルスペースなど、独自のこだわりが感じられる。

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