ヤフーは2月28日、ブログ検索の新機能をリリースした。検索した単語がブログでどのような評判になっているかを検索できる「評判情報検索」機能や、検索結果を自動的にトピックごとに分けて表示する「まとめ検索」機能などがある。
評判情報検索機能はブログに投稿された記事の中から、「良い」などの評価を表す語句を抽出、解析して、「ポジティブ」「ネガティブ」などに分類し、円グラフとともに関連する記事を表示する。
「評判検索サービスはすでにいくつかあるが、スポーツなど分野を限定しているものが多い。確かにそのほうが精度は上がるが、ユーザーニーズとしては『面白い情報が知りたい』とか、『自分が興味あるトピックがどんなふうに話題になっているかが知りたい』というものが多いので、あえて対象分野を絞っていない」(ヤフー検索事業部企画部プロデューサーの七里康敏氏)
まとめ検索機能は、ヤフー日本法人が開発した類似文書の自動分類技術を利用し、検索結果の上位100件について、共通性が高いと思われるブログ記事ごとにまとめて表示するもの。現在はブログのみを対象としているが、今後はニュースなど他の分野の検索にも適用していく考え。すでに同様の技術を利用したサービスとしてはグーグルのグーグルニュースがある。
このほか、複数のキーワードについてブログ上での話題度を比較できる「キーワードの注目度」機能や、検索したキーワードと一緒にブログ記事の中で語られることが多いキーワードを表示する「似たものワード」機能、検索したキーワードやクリックした記事などの履歴を表示する「検索履歴」機能なども搭載した。
今回利用した技術はすべて、ブログ検索用にヤフー日本法人が開発したという。「ブログの場合、文法的に正しい文章が書かれているわけではない点が難しい。ユーザーからのフィードバックを受けて改善していきたい」(七里氏)
現時点で広告を掲載する予定はなく、ヤフーの検索サービスの付加価値を高めるとともに、ヤフーの技術を実験的に利用する場として位置づけている。「ウェブ検索だけでは差別化が難しくなっており、ブログ検索も含めていろいろな検索ができるという点をアピールしていきたい。ただ、ウェブ検索は利用する人が多く、(今回開発した評判検索などの)新しい技術をいきなり導入するのは難しい。ブログ検索はまだベータ版ということもあり、実験的な試みがしやすい」(七里氏)。収益については、「人が集まればいろいろなモデルが考えられる。まずは多くの人に使ってもらいたい」とした。
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