ビットトレント、デジタルメディアストアをオープンへ - (page 2)

文:Greg Sandoval(CNET News.com) 翻訳校正:編集部2007年02月26日 12時06分

 Navin氏は、「パートナーは作品に対するDRM保護を要求している。彼らは新しい配信モデルに対して慎重になっている。ただ、需要が高まればパートナーもDRMを使わない選択肢を模索するかもしれない」と語っている。

 この新しいオンラインストアは、ウェブから映画をダウンロードする際に一般的に見られる多くの弱点を排除している。おそらくその最たるものが、ハリウッド最大級のスタジオの映画をレンタルや購入して、ウイルスや破損ファイルの心配をせずにこれらをダウンロードできる点だろうと、Navin氏は語っている。

 米国時間26日の同サイトオープン時には、「スーパーマンリターンズ」「M:i-3」「不都合な真実」などの主要作品が配信される予定。テレビ番組では、「24」や「シャペルズ・ショウ」などが予定される。

 映画はレンタルでのみの提供となる。旧作の価格は2.99ドルで、新作は3.99ドル。映画は1カ月以内に再生を開始する必要があり、一度再生を開始したら24時間以内に見終える必要がある。テレビ番組やミュージックビデオは「ダウンロードして保存しておくことが可能」で、価格は1タイトル1.99ドル。

 価格と同様に重要なのがダウンロード速度だ。デジタル映画のダウンロードが採用されてこなかった最も大きな理由の1つが、ダウンロード速度の遅さだ。デジタル映画ファイルは膨大な量の情報を持っていて、利用可能な帯域幅を簡単に使い切ってしまう。ダウンロードには数時間かかることもあり、せっかくポップコーンを用意しても始まる前に冷めてしまう。

 BitTorrentが他のサービスに大きく勝るとみられているのがこの部分だ。

 2001年に開発されたBitTorrentのオープンソース配信システムは、インターネットでの大容量ファイル転送を支援する目的で設計された。BitTorrentは1つのファイルを細かく分割し、これらを複数のコンピュータに分散する。そして、これらの分割されたコンテンツを複数のユーザーで共有する仕組みだ。

 Navin氏によると、多数のユーザーが同じコンテンツのダウンロードを試みると速度が低下するほかのシステムとは異なり、BitTorrentのファイル共有は、速度が上がることはあっても下がることはないという。

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