Cisco Systemsは、同社製主要OSに2件の脆弱性があり、ルータの侵入防止機能が攻撃にさらされる可能性があることを明らかにした。
今回の脆弱性は「12.3」もしくは「12.4」で始まるバージョンのOS「Internetwork Operating System (IOS)」に影響を与える。Cisco製ルータのほとんどがIOSを採用している。今回の脆弱性が悪用された場合、IPS保護が迂回されたり、クラッシュが発生したりする可能性がある。
IPSとは、不正なネットワーク接続や悪意あるコードをブロックする、リアルタイムの保護機能である。Cisco製品をはじめ、多くのネットワーク機器に採用されている。
Ciscoはセキュリティ勧告で、2件の脆弱性があると説明した。1件はIPSの迂回、もう1件はサービス拒否(DoS)状態の発生につながる可能性を持つ。同社は、前者の脆弱性が悪用されると「IOSのIPSデバイスによる検査が回避可能となる危険性があり、保護されているはずのシステムが知らないうちに攻撃対象となる可能性がある」と警告している。後者の脆弱性が悪用された場合は「IOSのIPSデバイスがクラッシュする可能性がある」という。
Ciscoは、該当するルータの管理者に、IOSにパッチを当てるよう呼びかけている。
Ciscoは2007年1月にも、IOSに別の脆弱性を2件発見している。1件はDoS攻撃を引き起こすものであるが、もう1件には悪意あるコードの実行を許す疑いがあった。脆弱性の発表後、Ciscoはパッチの提供を開始した。
Cisco製ルータは、業務用で世界トップシェアである。そのため、IOSを標的にする攻撃者も多い。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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