スペイン、バルセロナ発--ACCESSが、「ACCESS Linux Platform」ベースの製品開発に必要なライセンス保持者向けの開発キットと、グローバルパートナープログラム「ACCESS Connect Ecosystem」を発表した。同社はこれにより、モバイル市場でのLinuxの成長を促進したいと考えている。
同社は米国時間2月12日、当地で開催中の3GSM World Congress 2007で製品開発キットを発表した。プレリリース版は当イベントでデベロッパーでも配布されている。具体的なライセンシーの名前は公表されていない。
同製品開発キットは、プラットフォームコンポーネント(Linux参照カーネルを含む)、アプリケーション開発キット、参照ドライバ、仕様書、Eclipseベースの開発ツールで構成される。
ACCESSは3GSMで、「Palm OS for Linux」をベースに開発されたACCESS Linux Platformのデモを行っている。同プラットフォームは、Java、Garnet(ACCESSの独自OS)、Linuxベースの各アプリケーションをサポートするモバイル端末向けソフトウェアプラットフォームだ。
ACCESSは、Palm OSを開発していたPalmSourceを2005年に買収した。
ACCESSの関係者はグローバルパートナープログラムの取り組みを通して、Palm OSコミュニティーを「Linuxに移行」させたいと述べている。Texas Instruments(TI)、Sprint Nextel、Telefonica、Orangeなどが既にACCESSのパートナーとなっている。
これらのパートナー企業はACCESSと同様、「Linux Phone Standards(LiPS)Forum」に加盟している。同フォーラムとLiMo Foundationの2つの団体は、モバイル業界へのオープンソースの浸透に力を入れている。
LiPS Forum会長のHaila Wang氏は米国時間12日、ACCESSの取り組みについて、モバイル分野へのLinuxの普及を目指す同社の熱意を示すものだ、と述べた。
Wang氏は3GSMで、ACCESSの「グローバルパートナープログラムは、オープンソースコミュニティや、ハンドセットやデバイスの製造業者、携帯電話用ソフトウェアメーカー、携帯電話事業者が協力し、すべての参加者にとって利益となるワールドワイドなエコシステムを作り上げていく。これはすばらしい先例となる」と述べた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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