例えば、脳活動のイメージ化により、FKFは、人々が通常、コマーシャル全体の3分の1から2分の1は見ていないことを発見している。スーパーボウルのコマーシャルは、力作で高価であることが知られており(2007年は、30秒間の広告料が260万ドルと報じられている)、2007年のスーパーボウルも例外ではなかった。それでも「(広告の)大多数が人々の反応をほとんど得ていない」とFreedman氏は述べた。
人々の神経に働きかけなかったコマーシャルは、主に人間の恐怖や不安を取り上げたものであるとFreedman氏はいう。人々は通常、そのようなコマーシャルは最初に見た後に記憶から消し去ろうとするため、これは典型的な悪い宣伝活動の例であると同氏は述べた。
上述の理由により、評価の低かった広告の1つはGMの「Robot」で、自動車を製造するロボットが工場での職を失い、落胆するというものである。他に、Sprintの勃起障害(ブロードバンドのであるが)をテーマにした広告「Connectile Dysfunction」も評価が低かった。
FKFによると、最低のコマーシャルはEmerald Nutsのもので、エンターテイナーのRobert Goulet氏が、社員らが寝ている間にオフィスをちらかしてしまうというものであった。
これらのコマーシャルは、不安をかなりうまくかきたてているのに、なぜあまり効果的でないのだろうか? Freedman氏によると、脳は機能ごとに動作するという。人は多数の小さな脳をとりまとめるCEOのように機能し、「これを見ると安心できるか?これは自分が欲しいものだろうか?これによって自分はもっとよくなるだろうか?」などといったバックグラウンドで生じるさまざまな反応を比較検討しているという。一般的に、不安を抱えている場合、人々はその不安を増長するようなものは排除しようとするという。
評価の高かった作品として、FKFは、Doritosのコマーシャル「Live the Flavor」もCoca-Colaと同程度に優れていたとしている。Doritosの30秒間の広告は、車に乗った男と道を歩く女(どちらもDoritosの袋を手にしている)が、瞬間的に恋に落ち、出会うまでにさまざまなへまをしでかすというものである。
何事にも相性があるということである。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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