三洋電機が発売している充電池「エネループ」は、充電池のウィークポイントを払拭させた画期的な製品だ。
充電池には「放電して使えない」「寿命が短い」などの問題点があり、実使用時における信頼性は乾電池に及ばない部分が多い。しかし、エネループは自己放電における電池の残存率を飛躍的に向上させることにより、半年後で90%、1年後でも85%と放電を最小限に押さえることで、“安心して使える充電池”を実現している。
この電池残存率の高さをいかして、店頭では充電済みの状態で売られている点も新しい。そのため、乾電池のように購入後すぐに使用できるほか、デジカメなどに入れっぱなしにしておいたら、次回使用時には使えなかったという失敗が格段に少なくなる。
もう1点、エネループには他の充電池にはない特徴がある。それがメモリー効果に強い点だ。メモリー効果とは、充電池の電力を使い切らないうちに充電してしまうと、充電できる容量が少なくなり、フル充電ができなくなってしまうというニッケル水素充電池特有の現象。充電の残りが心配で、使用後すぐに充電を繰り返す、といった行為が充電池の寿命を短くしてしまっているのだ。
エネループではこのメモリー効果の影響を軽微に抑えられるため、継ぎ足し充電を行っても電池の容量が激減してしまうといった心配もない。
デジタル一眼レフカメラに単3×4本を使用しているが、電池残量のメモリは信頼度のおけるもの。アルカリ乾電池を使用していたころは、電池残量のメモリが一つ減ると、その分画質やフラッシュの点灯に大幅に影響していたが、急激に電池が減るといった現象も起こらない。
継ぎ足し充電をしても、本来の電池容量をそのまま発揮できる印象はかなり強い。
電池残存率の高さとメモリー効果の2点をクリアしたエネループは、ようやく登場した“実使用に耐える充電池”であると同時に、繰り返し使える、ゴミを出さないといったエコな姿勢も打ち出している。
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