トランスコスモスなど、産学共同で「対話の構造解析技術」を開発

ニューズフロント2006年12月22日 20時44分

 トランスコスモスはこのほど、企業のコンタクトセンターと顧客の対話に関する構造解析技術を開発したと発表した。東京農工大学、ニイウス金融エンジニアリング・グループ(NIWS-FEG)との産学共同研究の成果で、コンタクトセンターの業務効率化や、従業員教育、自動ナビゲーションシステムの開発などに役立つという。

 共同研究は2005年8月に開始した。トランスコスモスのコンタクトセンターが、英会話教室の体験授業を案内するという設定で実験を行い、音声データをテキスト化して蓄積。それらをもとに対話の構造解析を行った。

 研究成果として、対話の音声データから顧客の情報(プロファイル)を自動抽出するシステムを開発した。同システムでは、たとえば「英会話教室に通った経験があるか」などを対話の流れから読み取り、自動記録できる。コンタクトセンターの従業員が顧客の情報を手動で記録する手間がはぶけるという。

 また、コンタクトセンターのベテラン従業員が営業の電話をかける際、その特徴を抽出する技術を開発した。ベテラン従業員と顧客の対話内容の移り変わりを構造化し、統計から成約につながりやすい特徴などを抽出する。経験のとぼしい従業員が早期に効果的な対話手法を学習できるとする。

 今後は、対話の構造解析技術の精緻化に向けた研究を進める予定。このほか、より実用的な研究成果を得るため、同技術に興味を持つ企業に研究への参加、協力を呼びかけていく。

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