ソフトウェアライセンス問題に関して中国と欧米諸国の見解不一致が指摘されてきたが、米国時間12月15日、中国政府は米国と英国の業界団体と覚書を締結し、事態は新しい局面を迎えた。
中国と覚書を結んだのは、Business Software Alliance(BSA)、英国のPublishers Association、米国のAssociation of American Publishers、Motion Picture Association of Americaの4団体となる。中国政府は4団体に対し、保護を希望する製品のリストに加え、著作権違反に対する各団体が継続中の法的活動に関する情報を手渡すよう要求している。
BSAのアジア太平洋地域担当地域ディレクター、Jeffrey Hardee氏はフランスの通信社Agence France-Presse(AFP)に対し、「この覚書は本来、法執行のためのものだ」と語った。「われわれが懸念しているのは、組織や企業内でライセンスされていないソフトウェアの利用だ」とHardee氏は続けた。
中国におけるライセンスされていないソフトウェアと著作権情報の誤用の問題は大きい。今回4団体が提出した情報は、National Copyright Association of Chinaの下で管理されることになる。
中国政府で著作権部門ディレクターを務めるXu Chao氏は、「中国のインターネット利用者数はいまや世界第2位だ」と述べている。
Microsoftは10月、中国との合意の一環として、最新の携帯電話技術を直接中国にマーケティングする取り組みに初めて着手している。
だが、ハイテク分野における中国と欧米諸国間の取引には論議が多い。例えば11月、国連サミットの出席者は、中国政府に協力しているとして、Microsoft、Google、Cisco Systems、Yahooを非難した。国連は中国政府による検閲を中止させるため、新しい世界的な言論の自由に関する規制を模索している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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