日本SGI(和泉法夫社長)は12月5日、音声で照明や室内の機器を制御すると同時に、話す言葉の抑揚から感情を認識し、ライティングや香りの演出を行う会議システム「空間ロボット RoomRender(ルームレンダー)」を開発したと発表した。
例えばユーザーがプレゼンテーションを音声で指示すると、電動スクリーンが降りて、会議室の照明が暗くなり、プロジェクターの電源が入るといった制御が可能。感情認識ソフトがユーザーの声のリズムから「怒り」「喜び」「哀しみ」などの感情を読み取り、壁のライトに反映させることもできる。
音声認識用ソフト、感情認識ソフト、音声入力マイク、制御用コンピュータ、補助入力装置のタッチパネル、機器を制御するシステムコントローラー、話者の気持ちを光の色の変化で表現する壁用ライト「Feeling Wall(フィーリング・ウォール)」でシステムを構成。部屋の照明や空調、機器などと連動させれば、これらを音声で操作することもできる。感情認識ソフトには、日本SGIがAGIと共同開発した感情制御技術「ST」を応用。音声認識ソフトはアドバンスト・メディアの音声認識技術を活用した。
日本SGIでは、企業の会議室で利用することを想定したデモンストレーション環境を自社の会議室に構築。マスコミ向けに公開し、プレゼンテーションの用意を音声で指示して、機器を制御するデモを行った。さらに、利用者が会議で「疲れた」といった発言をすると、「Feeling wall」が気分をリラックスさせる光を放ち、芳香拡散機が気分を落ち着かせる匂いを発散するデモも披露した。
価格は基本セットで5-600万円程度の見込み。日本SGIでは企業やオフィス機器メーカーなどに販売するほか、一戸建てやマンションなどの一般住宅、ホテル、福祉・介護施設などでの応用を目指したシステムも開発・販売していく計画。
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