MP3なのにSACDに迫る高音質! マクセルの「Vraison」がPC音楽ライフを変える - (page 3)

マクセル
VH-OH48
内容:MP3をはじめとする圧縮音源の登場によって、音楽の視聴スタイルは大きく変化した。CDライブラリのすべてをPCに取り込み、いつでもどこでも聞きたい曲が聴ける。音楽データの圧縮はそんな豊かな現実をもたらした。しかし、大量の音楽が持ち運べる一方で、1曲1曲の音質クオリティには満足できているのだろうか? そんな疑問に真っ向から回答を出した製品がマクセルの「Vraison」だ。

独自の音質改善3要素から導き出された高音質化

 では、圧縮音源の高音質化技術「Bit-Revolution」(ビット・レボリューション)の具体的な内容をみていくことにしよう。「Bit-Revolution」は大きく分けると、以下3つの要素から構成されている。

  • 従来の高域補間技術では、補間対象帯域が6kHzと狭く、充分な音域幅を再現させることは難しかった。Vraisonは補間対象帯域が32kHzまでと広い(上図)。そのため、CD音質以上となる最高48kHzまでの帯域を再現できる(下図)

【高域補間】
 MP3など圧縮音源に変換する際にカットされる16kHz以上の音や、CDでカットされている22kHz以上の音を、48kHz(ハイエンド)または24kHz(スタンダード)まで補間する技術だ。

 これまでも圧縮音源の高域を補間するテクノロジーはあったが、それらはMP3の音質をCD音質にまで拡大させる22kHzまでがせいぜいだった。ところが、ハイエンドタイプ「Bit-Revolution」では、MP3などの圧縮音源も48kHzというSACDに迫る再生ができてしまう。

 楽器に固有の倍音成分を利用して高域を復活させるため、より自然で無理のないサウンドが再生される。実際の操作はPCの画面を見ながら音を調整していくのだが、音量調節や音場の選択など簡単な操作はリモコンで対応できる。

  • 通常アナログ音声をデジタル化すると音の滑らかさが失われてしまう(上図)。そこでVraisonは、サンプリング数とビット数を細かく測定する独自のデジタル変換技術を使用し、アナログのような滑らかな音質を表現する(下図)。

【スムージング】
 一言で表すと音をより滑らかにする技術のこと。アナログの音波は滑らかな曲線になる。だが、デジタル信号は、全てを0と1で表現しなければならない。

 そこで、1秒間を数万分の1に区切り(サンプリング)、その一瞬の音をビットに置き換え音波を表す。分割するサンプリング数とビット数を細かくすればするほど、階段状のジグザグな粗い線が細かくなり、アナログの音に近づく。

 ちなみにCDのサンプリング周波数は44.1kHz(1秒間を4万4100に分割)、ビット数は16ビットになる。ハイエンドタイプの「Bit-Revolution」では、音楽CDでも、サンプリングレートは44.1kHz(1秒間を4万4100に分割)から96kHz(1秒間を9万6000に分割)と2倍以上に、ビット数も16から24ビットへと拡張できる。

【聴覚感度補正】
 従来のような音質調整に加え、聴取感度をアップさせる機能を搭載しているのも、「Bit-Revolution」の大きな特徴だ。人は一般的に18歳を頂点に、歳を重ねるごとに高音域が聞こえづらくなる。そこでユーザーの聴力をPCでテストし、聞こえづらい帯域を強調するなどして、人によって変化する聴力の問題を解決している。

  • 人によって異なる聴覚を測定することで、ソフトがユーザーの聞こえにくい音域の音量を大きく補正する

  • 聴覚設定画面。テスト音が流れてきて、それが聞こえなくなったら段階で測定終了。5分程度と簡単だ。

  • 聴覚を測定を行ったら、その結果をPCに保存ができる。ユーザーごとの使いわけも可能だ

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