本機は日本サムスンの40V型ハイビジョン液晶テレビである。テレビチューナーは地上アナログのみの搭載だが、HDMI端子を装備し、同社製の液晶パネル(1366×768ピクセル)でハイビジョン映像の表示に対応している。なお、購入は同社のWEB通販「SAMSUNG DIRECT」オンライン販売のみとなっている。
本機の製品名「Bordeaux(ボルドー)」は、ワインを由来としたネーミングで、ワイングラス底の滑らかなV字フォルムにインスパイアされた、という本体下部のV字デザインがアクセントだ。この製品名は、サムスンの液晶テレビ全般のブランド名ではなく、本製品にのみ付けられたスペシャルな製品名である。専用のネーミングを用意するほどの力の入れようがわかる。実際に欧米では他社の液晶テレビを抜いて売り上げトップに躍り出たベストセラー機となっている。
人気の理由は、まず「デザインが決め手」と言えるほどユニークで優美なフォルムにあるだろう。サムスンは本領であるLSIデバイス技術とともに、デザインにも力を入れているメーカーで、本機のリモコンは日本産業デザイン振興会の「グッドデザイン賞」にも選ばれている。
ピアノブラック色の本体は、今までの液晶テレビと一線を画した滑らかで光沢のある印象だ。日立のDVDレコーダーシリーズ「Wooo」やNintendo DS Liteのように光沢感のあるデザインが採用されているが、本機はそうしたトレンドを先取りしたテレビと言えるだろう。指紋が付きやすいが、それをていねいに拭き取る貴金属的な愛着感がまた楽しい。幼い子供をもつファミリー向けとは言えないが、テレビをパーソナル&スタイリッシュに楽しみたい独身層や女性にフィットしたデザインだ。
前面のV字フォルムは同社テレビの伝統だが、本機ではより洗練されたデザインにブラッシュアップされている。チャンネル操作などのボタンを側面にレイアウトし、底面に開口部を設けた見えない反射型スピーカー「Hidden Spearker」を採用するなど、前面をシンプルにデザインしている。
スポーツカーのように段差のないフラッシュサーフェースなフォルムが新鮮だ。360度どこから見ても美しい、というこだわりは背面にまで及び、背面も継ぎ目のないピアノブラックのパネルで統一するという今までにないボディ構造を採用。他の平面テレビでは背面を数枚の貼り合わせパネルで作っているが、こうした“舞台裏”的な構造を見直したトータルでスタイリッシュなデザインポリシーと言えるだろう。このスタイルなら床置きで後ろ姿を見せても違和感がない。
左右チルト&上下スイーベルにより、最適なポジションで視聴できるほか、別売の壁掛け器具で壁面への設置も可能だ。日本モデルはピアノブラックのみだが、欧米で発売されているホワイトやワインレッド色も女性に人気が出そうだ。
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