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「オンラインゲームが人間の欲求に入り込んできた」--キューエンタテインメント - (page 2)

インタビュー:岩本有平(編集部)
文:小川陽平(編集部)
2006年12月01日 17時29分
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水口:いつも次世代機とか機械の話をするときって、ユーザーの顔を忘れがちなんですね。ですが、モノを作るときに考えなければならない。ユーザーの内訳みたいなものが見えていないと、誰も幸せにすることはできない。その考え方がないといけないですね。

 だから、「新しいハードが出たから何を作るか」ではなく、「次世代機の持っているテクノロジーと、向こう側にいるユーザーと、自分たちの持っている可能性を総合して考えたときに、何ができるのか」という考え方が必要だと思います。

--クリエイターの視点から見て、次世代機と呼ばれるハードにどんな印象を持っていますか?

水口:ものすごくざっくりいうと、それぞれに遺伝子がはっきり見えてきた。

 たとえば、PS3はハイデフ感のあるグラフィックやサウンドのパワーについては申し分ないと思いますが、現状ではネットワークの対応が弱いと感じます。逆をいえば、「もっとできるはず」と期待しているのですが。

 Xbox 360はやっぱりソフトウェアカンパニーが作った遺伝子がすごくはっきりしてまいすね。ネットワークは整備されはじめているし、ハイデフ感もある。1歩リードしていると思います。

 Wiiに関してはすごくユニークで、トイとしての遺伝子をしっかり持っている。本当に任天堂らしいことをやっていると思います。

内海:どのハードも、明確にコンセプトを打ち出してますね。ただ、向こう側に同じお客さんがいるときにはすごく困るんですよ。任天堂のお客さんとソニー、マイクロソフトのお客さんが全然バラバラだったらすごくやりやすいんですけれど。

水口氏

水口:プラットフォームでいえば、基本はやっぱりPCになりますね。完全に世界最大のプラットフォームですから。グラフィックとサウンドのパワーがあって、最初からネットワークにつながっているといことが大きい。最終的には、今言われている次世代機が、果たしてPCを凌駕できるのか? という話になるんじゃないかと思います。

内海:あと携帯電話ですね。

--携帯電話向けにもルミネスがありますよね。

水口:ルミネスは「ルミネスモバイル」として世界75カ国でサービスしています。1年半前まで世の中に存在しなかったゲームが、今では世界中75カ国でサービスが提供されているというスピードと勢い、エネルギーはものすごい。こういったことはPCの世界にもあるから、オンラインの力でしょう。オンラインがすごいと思うのは、作ったら本当にすぐ皆さんからのフィードバックをもらえるという所だと思うんです。このスピード感は本当におもしろい。

--今後はグローバルな展開をさらに広げていくということでしょうか。

水口:それができるのが、僕らの強みだとも思います。「全世界というものの一部として、日本がある」という考え方でやってきているんですね。そうはいっても、日本がいつも気になってしまうんだけど(笑)。でも戻ってくるはずなんですよ。グローバルといえばいうほどどんどんローカルに近づいていくというか、不思議なもので。

--オンラインの話がでましたが、キューエンタテインメントとして、オンラインゲームにはどのようなビジネスを考えていますか?

内海:僕らはよく自分たちのことを「デジタル・バックパッカー」なんていっているんですが、興味のある所へ行ってみて、そこでおもしろいと思ったら数日滞在して観察して、でもつまらなかったら帰る。とにかく、自分たちが「おもしろそうだな」と思った所には足を運んでみるんですね。オンラインゲームというエリアは一度訪ねておかなければいけないエリアであると思っていました。

水口:いろいろやって学んでから、少し考えようかなというところもありますね。

内海:トラブルは続出すると思います。ですが、まずそこでしっかりとしたサービスができるようになれば、今後の展開についてもまたお話ができるようになるでしょう。開発から運営まで全部自社というのは、大変な話ですが。

--オンラインゲームではパブリッシャー、デベロッパー、運営がわかれているタイトルの方が今は多いです。

内海:そういう考えもあります。ですが、たとえば音楽業界だと、海外でタワーレコードが破産する一方で、iTunesだとかAmazonという新しい会社が音楽を売っている。これにデジタルコンテンツが加わるのは、すぐそこでしょう。

 僕らはコンテンツを作るサイドですが、(運営面なども)勉強しておかなければいけないと決めていました。

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