Adobe Systemsは米国時間10月19日、株式非公開の映像制作ソフトウェアメーカーSerious Magicを買収したことを発表した。
カリフォルニア州フォルサムを拠点とするSerious Magicの製品ラインには、ウェブビデオツール「Vlog It!」、プレゼンテーションクリップ制作ソフトウェア「Visual Communicator」、および主要技術である「ULTRA」などがある。これらのアプリケーションには、Adobeの映像編集製品にすでに含まれている機能もあるが、既存の製品ラインにこれらの技術を今すぐ搭載する計画はない、とAdobeは述べている。
Adobeは、Serious Magicのソフトウェアを現状のまま販売し続けると述べた。Adobeのダイナミックメディア製品管理ディレクターであるSimon Hayhurst氏によると、Serious Magicの製品は、「Adobe Premiere Elements」では物足りないが「Adobe After Effects」の使用には踏み切れずにいるユーザー向けという位置づけで提供されるという。
また同氏によると、結婚式のカメラマンやウェディング市場関係者など、制作を自分で行いたいユーザーにはSerious Magicのソフトウェアが適しているという。Hayward氏はAdobeのビデオ再生用のFlashプラグインがオンラインで人気を集めていることを取り上げ、同ソフトウェアがビデオブロガーにも向いているだろうと述べた。
Hayward氏は、「ウェブ上における映像を使ったコミュニケーション手段として、Flashビデオの利用は増している」と述べ、「YouTube(やその他のビデオサイト)のユーザーを対象に調査したところ、Adobe製品の利用率がかなり高いことがわかったが、より多くの選択肢をユーザーに提供しようと考えている」と語った。
Adobeは、YouTubeなどで高まりを見せるインターネット映像に対する需要に応えるため、いくつか動きを見せている。同社は18日、Linux版「Flash Player 9」のテストバージョンをリリースした。
AdobeによるSerious Magicの買収に関する金銭的条件は明らかにされていない。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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