コクヨは10月18日、空調音に似た音を発生させることでオフィスの雑音や不要な会話を打ち消し、社員の集中力向上などの業務効率を高める「サウンドマスキング」を発売したと発表した。
一定の大きさの音が聞こえている状況下では、耳の感度が下がり、より小さな音が聞こえなくなるという人間の耳の特性「マスキング効果」を利用。空調音に似た背景音をオフィス内に均一に分散させることで、関係のない会話や騒音を聞こえにくくする。類似のシステムは米国で広く普及しているという。
音を発生するコントローラーとスピーカーで構成し、天井裏にスピーカーを設置。空調音と同程度の約45dBの特殊な音を発生することで、周囲の会話や雑音をカットする。工事期間は1-2日。45dBの音圧レベルは、WHO(世界保健機構)が「生涯浴びても聴力障害への影響はないと考えられる音圧レベル」と規定する音圧で、70dBの数百分の1程のエネルギーだという。
コクヨが間仕切りで仕切られた会議・応接室で実験を行ったところ、システムがない場合、大きな声だと隣室の会話が邪魔に感じ、50%以上の内容を理解可能だったが、システムを利用することで会話はわずかにわかる程度で、内容は理解が難しいかまったく聞き取れないようになったという。
価格は天井の面積が600m2の場合で350万円から。首都圏を中心に販売し、06年度で1億円の売り上げを見込む。
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