Silicon Graphics Inc.(SGI)は米国時間10月17日、米連邦破産法11条に基づく保護から脱した。同社は今後、新しい取締役会と新たに調達した資金で、低迷するハイエンドコンピュータ事業の再建を目指す。
かつてシリコンバレーを代表する企業だったSGI(本社:カリフォルニア州マウンテンビュー)は破産法の保護から脱却するため、長期負債を一掃し、さらに1億1500万ドルの資金を調達した。SGIによると、この資金調達は、Morgan Stanley Senior FundingとGeneral Electric Capitalを通じて行われ、その中には、8500万ドルのローンと融資限度額の3000万ドルも含まれているという。
SGIは、数年間の奮闘の末、1月にDennis McKenna氏を最高経営責任者(CEO)に迎え、3月に全従業員の12%を解雇し、5月に破産法に基づく保護下に置かれた。9月には裁判所が、同社の再建計画を承認した。
「この6カ月間、SGIの全従業員は、この会社をSGIの歴史上最大の市場機会をターゲットにした革新的な新製品とともに安定と成長を追求する企業に変えるために懸命に働いてきた」(McKenna氏)
SGIは、現在進めている改革の一例として、同社の製品ラインアップにIntelの「Xeon」プロセッサを搭載するサーバを使用したローエンドのクラスタコンピューティングシステムを追加した。また、同社は新たなビジネス市場への参入も計画している。例としては、企業データのマイニングを行い有益な傾向を探ることや、大容量のメモリを搭載したサーバの販売などが挙げられる。
さらに、同社は製品ラインの削減も行った。具体的には、同社独自の「MIPS」プロセッサとUNIX系OS「IRIX」を使用したコンピュータの製造を中止し、代わりにIntelのXeonや「Itanium」の両プロセッサと、OSのLinuxを使用したコンピュータに力を注いでいる。
新しい取締役会では、McKenna氏とJames McDivitt氏は取締役に留任したが、新メンバーとして、Pirinate Consulting Groupの会長兼CEOのEugene Davis氏、American Securities Advisorsの創設者でありCEOのAnthony Grillo氏、Watershed Asset Managementの経営メンバーの1人であるKevin Katari氏、Quadrangle GroupのアソシエートのChun Won Yi氏の4人が加わった。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス