多くのガジェット好きが夢みるBlu-ray Disc/HD DVD規格対応プレーヤー。このような製品の登場はいつか実現するかもしれないが、近い将来ではなさそうだ。
両規格に対応した製品が検討されていることを2006年に入り示唆していたLGが、そのような製品は現行のロードマップに含まれていないことを明らかにした。他の主要家電メーカーが当面はシングルフォーマットのプレーヤーに取り組むことを既に決定していたため、一部のアナリストは、LGが示した方向性により規格戦争が2006年には沈静化されることを期待していた。
「このような製品ついて話し合ってきたが、当面は公式な計画はない」と米国LGの広報担当者であるJohn Taylor氏は述べた。
LGは2006年に入り、Blu-ray製品を既に発表している。
両規格に対応した家庭用プレーヤーを開発することは、技術的に実現可能であるというのが多くの見方だ。しかし、中でも問題となるのはコストである、とSony Electronicsの最高執行責任者(COO)を務めるStan Glasgow氏は述べている。HD DVDおよびBlu-rayの両プレーヤーは、量産体制に入ったのが2006年からなので、価格が依然高い。スタンドアロンのHD DVDプレーヤーは約500ドルで販売されているが、Blu-rayプレーヤーは約1000ドルする(ただし、Blu-rayプレーヤーの価格は2007年には500ドル程度に下がるであろうと、Glasgow氏は述べている)。
また、ライセンス契約も、両規格に対応する製品の実現を難しくしていると指摘されている。両規格に知的所有権を寄与した企業各社も、特許権使用料から収入を得ると考えられている。CDの使用料は規格を支える企業にとって巨額の収入源となっている。
規格競争が続くなかでの唯一の望みは、両タイプのプレーヤーに対応できるディスクである。
Blu-rayとHD DVDは、高品位(HD)映像を保存するための規格である。2006年に入り、これらの規格に対応した映画が出始めている。各調査によると、消費者は規格戦争が収束するまではBlu-rayまたはHD DVDシステムの購入を控えると回答している。このフォーマットをめぐる競争は、過去のベータ対VHSの争いと似ているが、その結果がもたらす影響はもっと大きくなりそうだ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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