先週末、ロサンゼルス国際空港でラップトップが発火するという事件があり、搭乗客を震え上がらせた。これを受けLenovoは米国時間9月20日、このPCが「ThinkPad」であり、このモデルではソニーのバッテリ技術を利用していることを認めた。
ウェブサイト「Something Awful」に掲載された投稿によると、ある乗客が飛行機に搭乗しようとしたところ、ラップトップから煙が出たので、これを持ったまま搭乗ブリッジへ走って戻ったが、その後PCに火がついたのだという。Lenovoの広報担当Ray Gorman氏は、同社は事件後12時間以内に現地へ調査チームを派遣し、当該のラップトップがThinkPad T43であることを確認したと述べている。
発火により、バッテリが収まっていた部分はひどく損傷を受けてしまったことから、Lenovoは同マシンにソニー製バッテリが搭載されていたかどうかまだ把握できていないと、Gorman氏は話す。ThinkPad T43モデルがソニーのバッテリを使用している機種であることは確かだが、ノートPCユーザーの中には、本体購入後に他社のバッテリへ変更するものもいる。
Gorman氏は、Lenovoのノートブックおよびソニーのバッテリが関係した事件の発生件数は、まだそれほど多いとは言えないと主張している。PCおよび消費者家電企業はバッテリ問題と無縁ではいられないものだが、8月にDellとApple Computerが行った大規模なバッテリリコールでは、ソニーのバッテリがその核心となっていた。ソニー製バッテリの製造過程で極小の金属片が混入したかもしれず、またその場合は回路がショートするおそれがあるというのが、大規模なリコールに至った原因である。
DellおよびAppleがリコールに踏み切った当時、Lenovoは競合社と距離を置くことに腐心していた。Lenovoのノートブックは他社と異なる充電電圧を使用しており、バッテリケースのデザインも違うという点を、同社は強調していたのだ。
Lenovoはソニーと協力して、先週末の事件で問題になったバッテリがリコール対象のものであったかどうかを調べるという。LenovoのGorman氏は、数日中にさらなる情報を発表するつもりだと語った。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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