サムスン電子の新しいMP3プレーヤーは外出先で音楽を楽しむユーザーをターゲットにし、小型スピーカセットがデバイスの背面からスライドして飛び出す仕組みになっている。
9月10日リリース予定の「K5 Digital Audio Player」は、一見するとほかのポータブルオーディオプレーヤーと大差ない。1.7インチのカラーLCDとワンボタンスクロール機構を搭載し、洗練されたデザインのブラックの外観を持つ。2Gバイトもしくは4Gバイトの容量が選べたり、FMラジオチューナーやアラーム時計機能を搭載していたりするが、ごく普通の内容だ。
しかしサムスン電子は、K5の「隠し機能」で熱心な音楽ファンをとりこにしたい考えだ。それが、同デバイスの背面から飛び出してスタンドの役割を果たし、ヘッドホンを使わずに再生を楽しめるようにするミニスピーカだ。
スピーカを搭載した同プレーヤーの価格は、同容量の「Apple iPod nano」とほぼ同じで、2Gバイトが209.99ドル、4Gバイトが259.99ドルとなっている。しかし、長さ3.8インチ(9.65 cm)×幅1.8インチ(4.57 cm)×厚さ0.7インチ(1.77 cm)というサイズのK5は、nanoのサイズを大幅に上回る。どちらかというとAppleの30Gバイトおよび60Gバイト版iPodとほぼ同じ大きさである。
しかし、音楽ファンがスライド式スピーカのために物理的な大きさとメモリ容量の両方で妥協することを快く受け入れるかはまだ分からない。さらに、バッテリ容量も問題となるかもしれない。サムスン電子によると、K5はヘッドホンを使用すれば30時間の再生が可能だという。だが、スピーカモードでは使用可能時間が6時間へと一気に短くなってしまう。AppleのiPod nanoは、再生可能時間を14時間とうたっている。
サムスン電子は、「MPFreedom」と呼ばれる新しいキャンペーンでK5の幅広い互換性実現を目指しているという。同デバイスは、MP3のほか、URGE、Yahoo Music、Rhapsody、およびNapsterなどのサブスクリプションサービスからダウンロードしたコンテンツの再生も可能になっている。サムスン電子は先日、MusicNetと提携して自社独自のダウンロードサービスの計画にも乗りだしている。
また、PSPやEasyShare V705デジタルカメラでピンク色を採用しているソニーやEastman Kodakなどの他社に続き、サムスン電子もK5のピンクバージョンを2006年中に投入するという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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