「(Postman氏は)このように問いかける。『この新技術はどんな問題に応えるか』。これはどんな問題を解決するのか?どのような意味があるのか?問題については明らかである。みな自分を細く見せたいのだ」とSpina氏は言う。
Spina氏が述べているのは、HPが最近投入したカメラに搭載された、被写体を細くにみせる機能についてだ。「Slimming Mode」と呼ばれるこのツールは、「Photosmart M」および「Photosmart R」シリーズの一部機種が搭載するソフトウェア「Design Gallery」に含まれている。このツールは写真の中央部を圧縮し、周辺部を引き伸ばすことでアスペクト比を調節する、とHPでデジタル写真関連プロダクトマネージャーを務めるLinda Kennedy氏は説明する。
Slimming Modeは、人間を特定し効果を加えるわけではない。写真中央部にある被写体ならすべてを3段階で細くする。編集機能を搭載するほとんどのカメラ同様、修正された写真はコピーとして保存され、オリジナル画像はカメラにそのまま残る。
同機能開発の企画に加わったKennedy氏によると、写真を撮られるのが苦手な人たちをHPで調査した結果、この機能のアイデアが得られたという。同氏はまた、この機能について別の使用例を挙げている。
「あるパーソナルトレーナー(個人を相手にトレーニングを指導するトレーナー)は、自分のクライアントの動機づけにこの機能を使うことを考えた」とKennedy氏は述べる。「クライアントは、細くなった自分の写真を冷蔵庫にはることで、『このような体になる』と思うようになる。太った水着姿より効果的だ」(Kennedy氏)
このような修正機能を提供しているのはHPだけではない。成熟したデジタルカメラ市場において、カメラの買い換えを促すため、各メーカーは新しい機能に賭けている。キヤノン、Kodak、HP、ニコン、オリンパスなどの各社は、カメラがとらえた色数を増やして彩度を上げるなどの機能を提供している。夕焼けを撮影する場合でも、クリックするだけで、実際よりもきれいに撮影ができるようになる。自家栽培の野菜もおいしそうに見える。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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