ヨーロッパからやってきた、強烈な個性のモバイルノート「FlyBook V33i」 - (page 3)

ダイアローグ
内容:ヨーロッパを中心に、ユニークなモバイルノートPC「FlyBook」シリーズを発売しているダイアローグ社が、日本市場へと参入してきた。その先鋒となるのが、可動式の液晶ディスプレイが特徴的な「FlyBook VM」と、世界初の3.5Gデータ通信に対応した「FlyBook V33i」だ。今回は、この「V33i」を紹介していこう。

タブレットPCとしてのV33i

  • タブレットPC状態にしたところ。付属のスタイラスペンは、本体の右側面に収納されている

 搭載OSこそTablet PC Editionではないものの、V33iには手書き入力のためのさまざまなアプリケーションが搭載されている。手書きメモ、手書きメール、ソフトウェアキーボードなどなど、必要と思われるものは一通りそろっており、通常のタブレットPCとして問題なく使える。

 中でも特徴的なのは「PenPower Handwriting」。これは、Wordなどのアプリケーションのウィンドウ内に文字を書き込むと、次々と認識していってくれるというもの。通常の、決められたエリアに文字を書き込む形式に比べ、より気軽に使えるのがうれしい。認識精度も標準以上だ。

 A5サイズのV33iは、タブレットPC化することで、よりコンパクトになる。今までのモバイルノートでも入り込めなかったようなシーン、たとえば電車で立っているときとか、散歩しながらとか、そういった場面でも使える手軽さが出てくるのだ。このあたりも本機の大きな魅力のひとつだろう。

  • 手書き入力ソフト「PenPower Handwriting9.1」。画面のいっぱいに書き込んだ文字を、次々と認識していってくれる

  • 手書きメールソフト「riteMail」。イラストつきのメールを送ることができる


ノートPCにプラスアルファを求めたい人に

 今回、実際にV33iを使ってみて感じたのは、デザイン的にも機能的にも、かなり個性が強いマシンだということだった。日本では、ノートPCには「完成度」を第一に求める傾向があるが、V33iはちょっと違う方向性を持っている。

 最新マシンに比べると、スペック的には多少劣ったり、アンバランスに思える点もあるが、小型モバイルノートとしては問題のないレベルにはあるし、なによりV33iが魅力的なマシンであることは間違いない。前モデルである「A33i」が、ヨーロッパで好評を博し、多くの熱狂的なファンを獲得したのもうなずける話だ。「ちょっと変わったノートPCが欲しい」と思っている人は、一度FlyBookに触れてみるといいだろう。

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