Nicholas Negroponte氏が、100ドルノートPCプロジェクトのトライアルがタイ国内でのみ実施されるという報道を否定した。
「One Laptop per Child(OLPC)」グループを率いるNegroponte氏は米国時間8月22日、発展途上国の子供たちを対象とする低価格PCの実地テストは、同ラップトップを必要とするあらゆる地域で、ほぼ同時期に始められる予定だと述べている。
Negroponte氏からCNET News.comの姉妹サイトであるZDNet UKに送られてきた電子メールには、当初はタイ国内でだけトライアルを実施するという報道は不正確だと記されていた。同氏によれば、9月にはナイジェリアで、10月にはタイで、実地テスト用の「ビジュアルモデルおよび開発者向けのデモ製品」が提供される予定だという。
Negroponte氏は、「トライアルは全対象地域で同時期に開始するつもりだ」と強調し、一部のジャーナリストが1国での実施と報じたのは誤りであること、またこれが初めての試験導入になることを明言した。
Negroponte氏が「B-Machine」と呼ぶ、実際に利用可能な最初の総合型ラップトップが製造ラインにのり、大量生産が始まるのは、11月ごろになる。これらのデバイスに対しては、「耐久度検査」が行われるという。
8月に入って、ブラジル、ナイジェリア、アルゼンチン、タイが100万台規模のデバイス購入契約を締結したというニュースが流れたが、OLPCの広報担当はこれを否定している。同広報担当はZDNet UKに対し、「注文契約を結んだという事実はないが、名前の挙がった国々と話し合いを進めていることは確かだ。OLPCでは、実機の登場を待ち、機能を確かめてから注文をしてほしいと、関係諸国に要請している」と語った。
OLPCプログラムの最高技術責任者(CTO)Mary Lou Jepsen氏は、eWeekによるインタビューに応じ、同団体は懸案だった問題の1つをついに解決したと述べた。その問題とは、直射日光の中でも画面を読み取ることのできる、丈夫で安価なディスプレイの開発である。
OLPCが同団体のwikiサイトに掲載した告知には、「われわれは、標準的な液晶モニタ製造工場で、特別な製造過程を準備せずに簡単に大量生産することのできる、新たなディスプレイを開発した。同ディスプレイは、今日流通しているラップトップ用ディスプレイの95%よりも解像度が高く、電力消費量はおよそ7分の1に抑えられ、価格も3分の1に設定されている。直射日光の中でも画面が見やすく、バックライトをオフにすれば室内でも問題なく使用できる」と記されていた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス