Friendsterが1000万ドルの資金を調達した。ソーシャルネットワーキングサイト(SNS)の草分けである同社はこの資金を利用して、流出しているユーザーを取り戻し、新たな友人関係確立の場を提供していく意向だ。
2002年創業のFriendsterはSNSの分野における優位性をMySpace.comやFacebookなどの新興企業から、急速な勢いで奪われつつある。同社は米国時間8月21日に、ベンチャーキャピタルであるDAG Ventures、Kleiner Perkins & Byers、Benchmark Capitalより資金提供を受けた。
この資金は、Friendsterの信頼性とサイト応答速度を向上させるのに使われる。これらの問題は、利用者の流出の一因となっている。またFriendsterのプレジデントであるKent Lindstrom氏は、20代から30代のユーザー向けの新しい機能を導入する予定もあると述べた。
最近Friendsterに導入された機能として、写真やブログなどの友人の最新の活動情報を、自らのページに自動表示させるものがある。また、ボタンをクリックするだけで自分のサイトに動画をポストできるという機能も加わった。
「われわれは、人々が友人と連絡を取り続けるのを簡単にしたいのだ」とLindstorm氏は語る。
Friendsterはサービス開始以降の短い歴史のなかで、さまざまなサービス改訂を行っている。同社は18歳以上としてきたユーザーの対象年齢を20歳代以上に引き上げた。さらに、VoIPなどの機能縮小も行った。
経営陣の顔ぶれも入れ替わっている。最高経営責任者(CEO)であったScott Sassa氏は5月に退任し、その地位を元Cityseach.comエグゼクティブバイスプレジデントのTaek Kwon氏に譲った。
2005年秋には、Friendsterは資金不足に陥り負債が増加していたことから、売却先を探していた。
しかし、2月になってKleiner PerkinsとBenchmark Capitalからベンチャー投資資金として300万ドルを確保した。これにより、同社の評価は上がり、総額で1300万ドルのベンチャー投資資金を獲得した。
Lindstrom氏は、「今回の1千万ドルの獲得は必要不可欠ではなかったが、この資金によって成長に向けた投資が可能になり、われわれにとって明るい材料となる」と述べた。
FriendsterではSNS分野での特許ポートフォリオを構築する作業にとりかかっている。
Lindstrom氏によれば、同社はもはや事業の売却先を探しておらず、近い将来、業績を黒字化させる予定だという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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