Standpedia--Flashで「議論を視覚化」する

坂和敏(編集部)2006年07月24日 19時29分
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 今日は「Standpedia」という、ちょっと風変わりなサイトを紹介します。

 このサイトにアクセスすると、「論争を呼んでいる問題について、複数の視点から検討してみよう("Explore controversial issues from multiple perspectives")」というメッセージがいきなり目に飛び込んできます。さらに「独自の視点を付け加えよう("Add your own perspective")」「まだ存在していない新しい問題についてのマップをつくろう("Create maps for new issues that don't yet exist")」という大きな見出しが並んでいるのにも気づきます。

 その下の欄には、左側に最近コメントが追加された問題、右側には新しくマップがつくられたばかりの問題を示す見出しが並んでいますが、その内容はといえば、「パレスティナは主権国家となるべきか?」「同性同士の結婚は合法か?」「聖書は信頼がおける歴史的文書か?」といった重々しいものから、「Lance Armstrong(プロのサイクリスト。ツール・ドゥ・フランスで何度も優勝)は模範となる人物か?」といったものまで、どれも簡単には答えにくいような問いかけばかりです。

 さらに下って、「about」のリンクからたどり着く説明のページには、「What is Standpedia?」という見出しに続いて、「Standpediaはwikiスタイルの論争に関する百科事典だ("Standpedia is wiki-style encyclopedia of controversy.")」とあり、それでいささか納得した気分になりました(それにしても、なんと気負ったコピーだろう)

 さて。肝心のディスカッションボードの機能については、「ある意見を支持するか、それともチャレンジするか」という二者択一の反応が、マップ(ダイアグラム)上で親子の関係で示されます。このFlashをつかったダイアグラムは、議論の広がりや深まりが一目瞭然で、しかも動作も軽快です。また、wikiの仕組みが取り入れられ、各意見の修正履歴が残っているところも、意見を述べた人間の内面の動きがわかるようで興味深く感じられました。

 明確に商用目的ではなく、また社会的に異質と感じられる部分も多いこのシステム。そのままのカタチで日本の社会に持ち込むにはかなり無理が感じられるものかもしれませんが、コンセプトも目的も斬新な分だけ、何か他の目的に役立てられないだろうか、といまそんなことを考えています。

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