大日本印刷(DNP、北島義俊社長)は7月20日、1枚のICカードで、キャッシュカード、クレジットカード、電子マネー、ポイントサービスの各種機能を利用できる低価格の「ネイティブ版FeliCa(フェリカ)対応デュアルインターフェイスカード」を開発したと発表した。金融機関向けに7月末から販売を開始する。
ICキャッシュカード、ICクレジットカードが急速に普及する中、利用者の間で、「複数のカードを持ち歩きたくないので一体型カードが欲しい」「購入したお店のポイントが付くお得な機能が欲しい」などの声が高まっているという。これらのニーズに応えるため同社は、04年10月に接触方式のアプリケーションの追加・削除を行うことができる高機能なJava Card版FeliCa対応デュアルインターフェイスカードの販売を開始した。
今回開発した製品は、金融機関で標準的に採用されているICクレジットカード、ICキャッシュカードといった必要最低限の接触方式のアプリケーションをあらかじめ搭載した、低価格のネイティブ版。非接触方式の電子マネーやポイントサービスなどの機能は、用途に合わせて自由に搭載することができる。
「VISA」「MasterCard」「JCB」の、いずれかのICクレジットカード機能を利用できるほか、全国銀行協会の仕様に準拠したICキャッシュカード機能を利用することが可能。電子マネー「Edy(エディ)」やポイントサービス「FeliCaポケット」などのアプリケーションを利用することもできる。
接触と非接触の両方式で1つのICチップのメモリにアクセスすることができるのも特徴。ATMを使用してICキャッシュカードの口座から電子マネーをチャージするといったサービス展開が可能。
また、接触方式のOSをICクレジットカード、ICキャッシュカードに限定した専用OS(ネイティブOS)に変更し、より小さいメモリサイズのICチップで対応。10万枚で約2割程度のコストダウンを実現した。これまでは、接触方式のアプリケーションをダウンロードできるJava Card OSを搭載していた。06年度から3年間で約80億円見込む。
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