ガンホーは7月20日、元社員の26歳男性が在職中に不正アクセスを行い、所轄警察に逮捕されたと発表した。この元社員は、ガンホーが提供するオンラインゲーム「ラグナロクオンライン」内の仮想通貨を不正に作出し、RMT業者に販売していた。
ガンホーでは、本年3月24日にラグナロクオンラインにおけるゲーム内仮想通貨の異常値を検出し、社内調査によって同元社員の不正行為が発覚した。6月1日に所轄警察署に事件の被害届を提出し、警察当局から「不正アクセス禁止法違反の容疑にて当該職員逮捕」の連絡を受けたため、7月19日付けで懲戒解雇処分にしたという。
元社員は直属上司のゲームマスター(GM)アカウントをハッキングによって入手し、このアカウントでゲームサーバーにアクセスし、ゲーム内仮想通貨を作出していた。不正に作出したゲーム内仮想通貨は、リアルマネートレード(RMT)業者に販売し、その利益を自己の借金返済や遊興費に充てていた。
ガンホーでは、今回の事件の責任を明確にするため、代表取締役社長および担当取締役を役員報酬10分の1減額を3カ月、直属上長3名を給与10分の1減額を1カ月〜2カ月、システム管理者1名を給与10分の1減額を2カ月とする社内処分を行った。また、社内の倫理観の高揚を行い、不正使用される可能性のある業務用ツールの権限者を必要最少人数まで絞り込み、利用状況を監視する部門を新設するなどの社内対応を実施するとしている。
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