「女の子らしい製品を好む女性が驚くほど増えている。ピンクが好まれるし、ハローキティも人気だ」とTerry Stone氏は言う。Terry Stone氏はニューヨーク大学大学院で放送デザインを専攻する学生で、Chip Chickというブログを開設している(Untangled Life社の調べによると、Cingularのサイトでは、ピンクのRAZRの売り上げが発売開始後わずか2日間で、他の人気機種の1カ月分の売上げを上回ったという)。
こうした傾向は確かにあるが、「女性にモノを買わせるには中身などなくても色や形が女の子らしければよい」などとガジェットメーカーが思ってしまうといけないので言っておく。そうした考えはやめたほうがよい。
「女性は、確かに、男性的なスタイル、中身、品格などを求めてはいるが、ピンクや花柄ばかりを求めているわけではない」とStone氏は指摘する。「そうしたお決まりの女性の好みには収まらない、キュートでおしゃれで現代感覚にマッチした何かに対して、大きな需要がある」(Stone氏)
同じことが広告にも当てはまる。
Lewis氏は、フィンランドの家電メーカーIquaの広告を、女性と対等な目線の自然な女性志向マーケティングの例として挙げる。Iquaは1月のConsumer Electronics Showで米国市場に参入した。同ショーでは、流線型のデザインと明るく現代的なパターンを売りにしたBluetooth対応のヘッドセットを盛んに宣伝していた。
「Iquaはストレートに女性にターゲットを絞っている。Webサイトでは車に乗ってハンズフリーで電話をかけている女性の写真が目を引く。すべての写真には女性が登場し、すべてのデザインが女性を意識したものになっている」(Lewis氏)
Lewis氏は、ティーンエージャーやそれに近い年代の女性をターゲットにしたガジェットの宣伝方法に疑問を感じているようだ。「流行色の口紅をつけ、ポケットにiPodを忍ばせた若い女性をメインにした広告で、家電メーカーは、キュートなバッグやベルトと同じ類のアクセサリとしてMP3プレーヤーを売り込もうとしている。そうしたメーカーはファッション性で勝負しようとしている。でも、ファッション業界と家電業界はまだまだつながりが薄い。そのような考え方は根本的に変える必要がある」とLewis氏は指摘する。ガジェットメーカーは「ファッション性を軸に女性に訴求しようとしているが、本当に中身のある革命的な製品は見たことがない。若い女の子が今風のファッションに身を包み、ポケットには携帯電話が入っている、というような広告があるけれど、そんなものでは携帯電話を買う気にはとてもならない」(Lewis氏)
SwapsetsのCard氏は、スタイルと機能のバランスを求める女性の気持ちを真面目に考えたアプローチが必要だと指摘する。
「メーカーには、女性と同じ目線で、女性が日常生活で行っていることをきちんと考えることをお勧めしたい。女性はそう簡単にはモノを買わない。あちこちの店を回って、自分の欲しいものが分かっているから、よく練られていないうわべだけの製品になびくことはまずない」(Card氏)
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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